睡眠時間は、人生の3分の1から4分の1を占めるといわれます。毎日しっかりと睡眠をとることは、1日の疲れを癒し、気分をリセットするためにとても大切です。細胞を新しく生まれ変わらせ、記憶を定着させるためにも睡眠時間は重要だとされています。

睡眠不足になると、仕事や勉強にやる気が起き無くなったり、肌荒れがなかなか改善しなかったり、怒りっぽくなったりしてしまいます。それだけでなく睡眠不足は、運気にも大きな悪影響が出てしまうということをご存知でしょうか。

なぜなら、人は寝ている間に大地の気を吸って、日中の活動で使ってしまった運気を回復させると考えられているからです。心にも身体にも運勢にも悪影響を及ぼしてしまう睡眠不足に陥らないために、寝室を整え運気アップを図りましょう。

では、質の良い睡眠を取ることができる寝室とはどのような部屋をいうのでしょうか。このページでは、風水・家相の観点からよく眠ることができて、運気も上がる寝室づくりについて解説していきます。

ゆっくり眠れて運気の上がる寝室の方角は?

運勢を良くしたいのなら、寝室を整えることを第一に考えましょう。なぜなら、人は寝ている間に運気の補充をしているからです。つまり、睡眠不足は運気の補充が十分にできていないことを表します。

人は寝ている間に大地の気や周囲の気を吸い込んで、1日頑張った身体を休め、失った気を補い新しい1日をスタートさせているのです。ですから、寝室の状態は良質な睡眠にとても大切で、運気を上げるために重要なチェックポイントになります。

家相の見解でよい寝室の場所は北西の方位です。北西方位は充実感のある落ち着いた気が満ちている方位ですから、ゆっくりと休めることでしょう。北西は一家の稼ぎ頭の方位です。夫婦の寝室は北西を選びましょう。

東や東南は一年を通じて朝日が入り、風通しも良い部屋になります。この方位を寝室にした場合、朝日とともにスッキリと目覚めることができ、一日を意欲的に行動できるでしょう。

朝日をしっかりと取り入れ、前向きで積極的な気を受けたいお子さんの場合は、東や東南の部屋がおすすめです。ただ、夏場は早朝から強い日差しによって安眠を妨げられます。遮光カーテンやブラインドなどで調整するようにしましょう。

安眠の秘訣は北枕

安眠のためには、枕を北向きにしましょう。

「北枕は死んだ人がするもの」と言われ忌み嫌われることがありますが、この理由は「安眠できるから」なのです。北枕だと短時間でも安眠できます。

その理由は、地球の磁場と関係があります。磁場とは、科学的に証明されている地球の北(N極)から南(S極)に流れているエネルギーのことをいいます。

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出典:宇宙天気・太陽と気球の相互作用

この流れを地磁気(ちじき)ともいい、これが人間の体にも影響を及ぼしていると考えられています。このエネルギーの流れを利用して、頭を北にし、足を南に向けると身体に流れる気がスムーズになるといわれるのです。

昔からある「頭寒足熱(ずかんそくねつ)」という言葉は、頭は冷たい北に向け、足は南のあたたかい方向に向けると地磁気の流れと一致し血行が良くなるという意味もあると考えられます。

ですから、逆に枕を南に置くと、頭を下げて血を逆流させて寝ている状態ですから、眠りが浅くなります。そのため、熟睡できず夢ばかり見ながら寝ることになってしまうのです。そして、あまり体が休まらず、十分な睡眠時間を確保したはずなのに疲れが取れないことになるためお勧めできません。

部屋がどの方位にあったとしても、北枕であれば熟睡できます。しかし、部屋の入り口付近ではどうしても落ち着かないので、入り口からはなるべく奥の位置で寝るようにしましょう。

北枕が部屋とベッドの位置関係からどうしても難しいという場合は東枕でもいいでしょう。東は若々しい朝の光が入る方位ですから、発展の気を得ることができます。

また、布団などの寝具は定期的に干したり、洗濯したりして太陽のエネルギーを充電しましょう。

鬼門線上に寝ると落ち着かない

北枕にしても、なかなか眠れなかったり、すぐに目が覚めたりしてぐっすりと眠ることができないとしたら、寝ている位置が悪いかもしれません。

家の中心から見て、北東の真ん中と南西の真ん中を結ぶ1本の線のことを「鬼門線(きもんせん)」と言います。

鬼門線上は気の流れが速いため、ここにベッドを置いたり、布団を敷いて寝ていたりする場合は落ち着いて眠ることができないでしょう。少し位置をずらして鬼門線に乗らないようにして寝てみてください。

この図の場合は、ベッドの位置を東側に移動して寝るようにすると良いでしょう。

車庫や店舗の上にある寝室は不眠になりやすい

ここまで述べてきたように、人は寝ている間に大地の気を取り込みますが、寝ている部屋の下が車庫や店舗の場合、良い気を取り込むことができません。車庫や店舗は部屋ではないからです。

特にビルトインガレージ(インナーガレージ)の場合、コンクリートで仕上げられた冷たい空間に車が入れられています。その上に寝ると、寝ている布団の下が冷え切っているため、身体を冷やしてしまいます。その結果、体調が思わしくない家族がいるのではないでしょうか。

また、大地の気が届きませんので、運気の補充ができず、いろいろと問題が起きても回避する力が不足し、不平不満を抱える生活を送ることになります。

ビルトインガレージのあるお宅は、家の中に冷たい空間を作ってしまうため、家相鑑定上は凶相と判断し避けてほしい形状です。

しかしすでにビルトインガレージの家を建ててしまっている場合は、ガレージの上の部屋を寝室として使用することはやめましょう。

睡眠の質を左右する部屋の畳数

枕の向きや寝る位置を整えたけれど、どうもまだ十分に寝た気がしないという場合は、寝ている部屋が何畳の広さなのかを確認しましょう。部屋の広さと自分の性質との相性が悪いと、寝ても疲れが取れないなど不調を感じるからです。

部屋と自分の相性を見るためには、家相鑑定の基本となる「五行思想(ごぎょうしそう)」を理解すると判断がしやすくなります。五行思想とは、世の中すべてのものごと(人、方位、色、数字など)を木・火・土・金・水の5つの性質に分類してものごとを判断する思想です。

木は燃えて火を生みだし、火は燃え尽きて灰(土)となり、土の中で金が見つかり、金を冷やすと水滴がつき、水は木を育てるという生かし合う相性のいい関係を相生(そうしょう)関係といいます。

それに対して、木は土の栄養を吸い取り、土は水の流れをせき止め、水は火を消し、火は金を溶かし、金は木を切り倒すという抑え、攻撃する関係性を相剋(そうこく)関係というのです。

もしも、自分の性質と寝室の性質との相性が合っていない相剋関係だとすると「寝ても疲れが取れない」「寝た気がしない」などの不具合を感じてしまいます。

まずは、自分の性質(本命星・ほんめいぼし)を確認しましょう。下記の一覧から生まれた年を見つけてください。家相の原点である九星気学は立春から新年と定めています。そのため、1月1日から2月3日の節分までに生まれた人は、前年として判断します。

自分の性質を知る<本命星簡易表>

平は平成生まれ、何も書いていない場合は昭和の生まれ年です。

性質 本命星 生まれ年
一白水星 平11年 平2年 56年 47年 38年 29年 20年 11年
二黒土星 平10年 平1年 55年 46年 37年 28年 19年 10年
三碧木星 平9年 63年 54年 45年 36年 27年 18年 9年
四緑木星 平8年 62年 53年 44年 35年 26年 17年 8年
五黄土星 平7年 61年 52年 43年 34年 25年 16年 7年
六白金星 平6年 60年 51年 42年 33年 24年 15年 6年
七赤金星 平5年 59年 50年 41年 32年 23年 14年 5年
八白土星 平4年 58年 49年 40年 31年 22年 13年 4年
九紫火星 平3年 57年 48年 39年 30年 21年 12年 3年

※1/1 ~ 2/3生まれの人は前年で見ます。
例:昭和56年2月1日生まれの人は一白水星ではなく、二黒土星となります。

畳数の性質を知る

畳数は一桁目の数字で判断し、端数は切り捨てます。例えば12.5畳の場合は「2・火の性質を持つ部屋」とします。数字は次のように5つの性質に分けられます。

  • 木…3、8
  • 火…2,7
  • 土…0,5
  • 金…4、9
  • 水…1、6

相性の良い関係性とは、下の図でグリーンの矢印でつながりのあるものをいいます。

たとえば、本命星が一白水星の人は、自分自身が「1と6」の数字を持っていて、グリーンの矢印が向かってきている「金の性質である4と9」、自分の性質からグリーンの矢印が出ていることで繋がる「木の性質である3と8」との相性が良いということになります。

つまり、一白水星の人は「1、3、4、6、8」が一桁になる畳数の部屋に寝ると、質の良い睡眠が取れます。しかし、「0、2、5、7」が一桁目になる畳数の部屋に寝ると、疲れが取れないなど不満の残る睡眠になるのです。一般的によく設けられる6畳や8畳の部屋との相性はいいけれど、10畳や12畳とは相性が悪いということになります。

自分の本命星と相生がよい関係性の畳数に寝ているかどうか確認してみましょう。

合っていない場合は、寝る部屋を変えることで質の良い睡眠を得られます。どうしても移せる場所が無いという場合は、人生の3分の1の時間を過ごす大切な部屋ですから、リフォームを検討してみても良いのではないでしょうか。

寝室を整える風水ポイント

ベットの下に収納があると運気が落ちる

人は寝ているときに、たくさんの汗をかきます。寝ているときに書いた汗は、蒸発もしますが、布団が吸った水分は下に落ちます。その湿気がベッドの下には貯まるのです。その湿気が収納に悪影響を与えることは想像できるのではないでしょうか。

私が実家で使用していたベットの下には可動式の収納がありました。季節ごとに中を入れ替えるために引き出すのですが、いつもホコリと湿気が反応してうっすらとカビが生えていたことを覚えています。

人は寝ている間に大地からエネルギーを補充しているのです。それなのにカビの上で寝ていたら運気が落ちることは間違いありません。こまめに換気をしたり掃除をしたりすることができない方は絶対にベットの下に収納は設けないでください。

鏡に寝姿が映らないように工夫を

風水では、自分の寝姿が鏡に映ると「エネルギーを吸い取られる」「気を跳ね返す」「安眠できない」などの理由から良くない配置としています。そのため、寝室に鏡があってベッドや布団が映っている場合は、ベッドの位置か鏡の位置を変えるなどの工夫をしてください。

イライラしたり落ち込んだりした日などは特に、寝ている間に癒されるはずの不快感が、鏡から跳ね返ってきてしまいます。つまり、イヤな気持ちが自分にまた戻ってきてしまうのです。

どうしても難しい場合は、「寝るときには鏡に布をかぶせる」「ロールカーテンを設置する」などの対処をしてください。

寝るときは気を落ち着けて就寝したいものではないでしょうか。なかなか寝られない、寝つきが悪い、すぐに目が覚めるなど気になる点がある方で、寝室に鏡が置いてある場合は、ぜひ鏡の位置を確認してください。

快適な睡眠を取る知恵

人生の3分の1を睡眠で占めるとすると、寝室で過ごす時間はかなり長時間におよびます。睡眠中は意識が眠っていることで、身体が無防備な状態です。そのため、寝室から受ける気の影響は大きいといえます。

寝室が散らかっていたり、良い状態でなかったりすると、その気をそのまま吸い込んでしまいます。その結果、イライラしやすかったり、集中できなかったりと昼間の仕事に支障をきたしてしまうのです。

寝室の環境(ベットの配置など)が悪ければ、眠りも浅く精神的にも不安定になってしまいますので注意しましょう。

寝室のインテリアで運気を上げる

人は寝ている間に運気を貯めます。寝ている間、人は身体の気質が水の性質になっているので、冷えすぎないように工夫をすることが大切です。フローリングにベッドを置いている場合は、足元を冷やさないために、床にラグマットを敷くと良いでしょう。

携帯を枕元に置かない

携帯を枕元に置いて寝ると電磁波の影響もあり、深い睡眠が取れないとされています。科学的根拠がないという人もいますが、私は寝るときに隣の部屋に置き、充電するようになってからぐっすり眠れるようになりました。

寝室に余計なものを置かない

寝ている間に人はエネルギーをチャージします。寝室に不要なものや趣味のものを置いていると落ち着いて眠ることができません。

寝室はシンプルにスッキリとした空間に整えるようにしましょう。

寝具を定期的に買い替える

寝具は寝ている間に人の要らないエネルギーを吸い取ってくれるアイテムです。布製品は洗っていて清潔であっても、エネルギーのチャージはリセットしきれていないといわれます。

布団カバーや枕カバーなどは2年から3年くらいで買い替えてしまった方が良いでしょう。10年も同じ布団カバーで寝ているというようなことの無いようにしてください。新しい寝具で寝ると気持ちがリフレッシュして、エネルギー循環が良いことを感じられることでしょう。

まとめ

人は寝ている間に大地の気を吸い、次の日の活力を補っています。運気を上げたいと考えるなら、寝室の見直しが最短ルートです。

まずは、このページでご紹介したことを参考にインテリアを整えたり、寝る位置を変えたり、寝室の位置を確認するなど大地の気を取り込みやすい空間づくりにチャレンジしてみましょう

このページでご紹介したように、「枕の位置を北にする」「部屋の畳数と自分との相性を確認する」「暗くしすぎていないかチェックする」「鏡の位置を変更する」などの工夫をして、快適な寝室に整えて安眠できる環境を手に入れてください。


家相(間取り)が変われば人生が好転する

これまで運がないと感じたり、どれだけ頑張ってもうまくいかなかったりすることはないでしょうか。

例えば仕事であれば、ブラック企業で働いていて収入や休みが少なく、労働時間が長いわりに給料は良くないことがあります。その場合、体が疲れ切っていて調子が悪いです。

また健康であれば、「脳梗塞になった」「がんと診断された」「ヘルニアになった」などを含め、何だか体調がすぐれないことがあります。

家族関係も大きな問題です。夫婦仲、息子、親、兄弟との関係が冷えていると家で過ごすプライベート時間が居心地の悪いものになります。他にも人間関係という意味では、上司・部下、同僚、ママ友、近所づきあいなども関わってきます。

こうした問題を抱えている人の家相・風水を私は長年みてきました。それらに共通することは、どれも家相が悪いということです。例えば仕事運のない人は「仕事で信頼されにくいとされる間取りの家」に住んでいます。健康に問題のある方は「健康を害しやすい家相の家」に住み続けています。

そこで家相(間取り)を変えれば、1年以内にそれまでの人生が好転するようになります。