「玄関を開けたら正面に階段があるのはよくない」と言われたことはありませんか?風水の情報をネットや雑誌で読んだ方の中には、不安を感じてしまった人も多いでしょう。
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「このままだと運気が逃げるのでは…?」
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「家族関係やお金の巡りが悪くなるのでは…?」
確かに、風水では「気の流れ」重視の観点から、玄関正面の階段はNGとされています。しかし、家相の視点ではそれとは異なる見解があるのです。
このページでは、玄関を開けて正面に階段があると本当に運が悪い凶相の家として判断するのかを風水と家相の見解の違いから記載していきます。
多くの人が気にする「玄関の正面に階段」問題
家相や風水において、玄関の配置は家全体の運気を左右する重要な要素とされています。特に、玄関を開けた正面に階段がある間取りは、「気」の流れに影響を与えると風水では考えられています。
しかし、家相の観点からは玄関の正面に階段があっても、必ずしも問題ではありません。家相でもっとも影響力が大きいと考えるのは家の形です。家の形が良い形になっていれば、玄関の正面に階段が来ていても何の問題もないと考えます。
また階段の配置として家相の観点から見て大切だと考えるのは、階段の「登り口が家の中心」にかかっていないかどうかです。玄関の正面にあるかどうかは問題ではありません。
「家の中心」の状態がその家に住む人たちの「心の安定」と連動しているという考え方が家相の本質です。そのため、家の中心に階段がある場合は問題だと考えるのが家相の視点です。
家の中心=住む人の心と一致する領域
家相の考え方では、家の中心を家族が集まるあたたかくて明るい空間にすることが理想的だと考えます。家の中心は、家全体のバランスを保つ要の位置です。ここに動きの多い設備である階段が配置されていると、通過するだけで家族が集まるあたたかい空間になることはありえません。そのため「心が落ち着かない」「家族関係が不安定になる」などの影響が出ることがあります
また階段は冷えやすいため、家相の考え方からすると家の中心に配置してはいけないものにあたるのです。
もし、たまたま玄関を開けてすぐ見える階段が家の中心だったら、それは凶相との判断になります。しかし、家の中心エリアから外れていれば玄関を開けてすぐに階段があったとしても凶相との判断にはなりません。問題なのは階段が正面にあることではなく、階段の登り口が家の中心に位置しているかどうかなのです。
玄関正面に階段がある間取りの影響に対する風水と家相の見解の違い
気の流れが速くなる
風水でも家相でも、玄関は「気」の入口であり、良い運気を家の中に取り込む役割を果たすと考えます。この点は同じなのですが、風水では玄関の正面に階段があると、入ってきた「気」がそのまま階段を上ってしまい、1階にとどまらず2階へと流れてしまうと考えます。これにより、1階の居住空間に十分な運気が行き渡らず、家全体のバランスが崩れる可能性があると判断するのです。
この点に関して家相では、玄関ドアから入った気は家の中心を通り1階をめぐってから階段を通って2階をめぐると考えます。この気の流れの導線上に水回りの設備があると気を弱めるとしていて、玄関の正面に階段があることで2階に気が抜けてしまうとは考えていません。
家族間のコミュニケーションの希薄化
そして、風水では玄関から直線的に階段が見える配置を「鉄砲階段」と呼び、家族が帰宅後すぐに2階の自室に向かい、リビングなどの共有スペースを通らないことが多くなることから、家族間のコミュニケーションが減少し、関係が希薄になる恐れがあると考えるのです。
この点に関して家相では、家の中心がリビングダイニングで家族が集まる空間であれば問題ないと考えます。
財運の流出
風水では、玄関から入ってきた「気」が家全体に巡ることで、財運や健康運が向上するとされています。しかし、玄関正面に階段があると、良い運気が2階へと流れてしまい、1階にとどまらないため、財運が安定しにくくなると考えられています。
家相でも1階の状態がその家で暮らす人にとってとても重要と考えます。いろいろな見解がありますが、玄関の正面に階段があることが原因で財運や健康運が悪くなるとは考えません。
家相における階段の象意=上の立場との関係性
階段は家相において、以下の象徴を持ちます:
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上下関係(例:親子、夫婦、上司部下)
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精神的なプレッシャーや不満
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目に見えないストレスの象徴
このような象意が家の中心に位置することで、住む人が「誰かに対する不満」を無意識に抱きやすくなるという傾向があると判断するのです。
●事例①:父に反発する息子と中心階段
あるご家庭では、階段の登り口がちょうど家の中心に重なっていました。
そこに暮らす高校生の息子さんは、父親に対して反発心が強く、会話もままならない状態になっていたのです。
家相鑑定の際、中心から階段の登り口を外すリフォームを提案し、可能だったためさらに仕切りを加えて視線を緩和したところ…
父子の関係が少しずつ改善し、進学の話がスムーズに進むようになったという実例があります。
●事例②:夫に不信感を持つ主婦の家にも階段が…
別の事例では、主婦が夫との関係に強い不満を持ち、心療内科に通っていました。
鑑定してみると、やはり家の中心に階段の登り口があり、加えて中心は吹き抜けになっていました。吹き抜けは必ずしも悪いわけではありません。採光面で用いた方が良いと判断する場合もあります。
しかし、このケースの場合、階段だったことから中心の象意(心)が「落ち着かない」「不安定」な環境であったことがわかります。
中心に観葉植物や間接照明を配置したり、他の部屋での調整を行った結果、「不思議と気持ちが安定してきた」とご本人が実感されていました。
間取り変更が難しい場合の対処法
このように風水と家相では、玄関の正面に階段があることについての見解が分かれるものですが、一度気になってしまったものは何か対策をしたいと考えるものではないでしょうか。
既存の住宅で間取りの変更が難しい場合でも、以下のような方法で風水的な視点からの対策を講じることができます。これにより、訪問者や家族の無意識下での「圧迫感」が軽減され、帰宅時の心地よさが改善されたとの声も多くあります。
パーテーションやのれんの設置
玄関と階段の間にパーテーションやのれんを設置することで、直線的な気の流れを遮断し、運気を家全体に巡らせる効果が期待できます。特に、透けない素材のものを使用することが重要です。透ける素材では、気の流れを十分に遮断できないため、効果が薄れる可能性があります。
観葉植物の配置
玄関と階段の間に観葉植物を配置することで、気の流れを緩やかにし、家全体に運気を巡らせる効果があります。特に、丸い葉を持つ植物や、上に向かって成長する植物が適しているとされています。
照明の工夫
階段や玄関周辺を明るく保つことで、気の流れが活性化され、運気が向上すると考えられています。自然光を取り入れる窓の設置や、明るい照明器具の使用が効果的です。
色の工夫
玄関や階段周辺に暖色系の色を取り入れることで、温かみのある空間を演出し、運気の向上が期待できます。特に、赤やオレンジ、黄色などの色は、エネルギーを高める効果があるとされています。
家具の配置
玄関と階段の間に家具を配置することで、気の流れを遮断し、運気の流出を防ぐことができます。ただし、通行の妨げにならないよう、適切なサイズと配置を心がけましょう。
カーテンやスクリーンの使用
パーテーションやのれんの代わりに、カーテンやスクリーンを使用することで、気の流れを調整することが可能です。特に、床まで届く長さのものを使用すると効果的です。
ここからは、家相の視点から具体的にできる対策を紹介します。
◆対策①:中心の範囲に階段の登り口がある場合の処方
- 上下関係に不満を持ちやすくなるため、親子間、夫婦間のコミュニケーションは意識的にこまめにを取るようにしましょう。
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会社の上司など、外の人間関係への対策についても、不満を感じた場合は小さいうちに確認をして解消し、大きく膨らませないように気を付けるようにしてください。
◆対策②:玄関正面に階段があるが、中心の範囲ではない場合
この場合は、問題はありません。気にしなくて大丈夫です。
引っ越し前や新築設計段階の注意点
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家の中心に階段・廊下・収納・水回りの設備(トイレ・お風呂・キッチン)がこないよう間取りを組む
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階段の登り口が「家の中心の範囲」に入らないように配置する
これらを意識していただければ、 将来にわたって家族関係・精神的安定を保ちやすくなります。
家相は「家の形を通して、心を整える学問」
玄関の正面に階段がある間取りは、風水の観点から見ると、気の流れに影響を与え、家全体の運気に悪影響を及ぼす可能性があると考えます。しかし、家相の考え方は違います。「玄関正面の階段はNG」と単純に判断するのではなく、家の構造と心の関係性を立体的に観るのが家相の特徴です。
不安を感じたときには、このページに記載した適切な対策を講じることで、その影響を最小限に抑えることができます。パーテーションやのれんの設置、観葉植物の配置、照明や色の工夫など、手軽に取り入れられる方法から始めてみてはいかがでしょうか。
現代は情報が多く、誤解も多くあります。あなたの心と住まいが調和したとき、本当の運の流れが動き始めます。「この家でどう過ごすか」「どう意識するか」を問い直して、お住まいを見直してみてください。
家相(間取り)が変われば人生が好転する

これまで運がないと感じたり、どれだけ頑張ってもうまくいかなかったりすることはないでしょうか。
例えば仕事であれば、ブラック企業で働いていて収入や休みが少なく、労働時間が長いわりに給料は良くないことがあります。その場合、体が疲れ切っていて調子が悪いです。
また健康であれば、「脳梗塞になった」「がんと診断された」「ヘルニアになった」などを含め、何だか体調がすぐれないことがあります。
家族関係も大きな問題です。夫婦仲、息子、親、兄弟との関係が冷えていると家で過ごすプライベート時間が居心地の悪いものになります。他にも人間関係という意味では、上司・部下、同僚、ママ友、近所づきあいなども関わってきます。
こうした問題を抱えている人の家相・風水を私は長年みてきました。それらに共通することは、どれも家相が悪いということです。例えば仕事運のない人は「仕事で信頼されにくいとされる間取りの家」に住んでいます。健康に問題のある方は「健康を害しやすい家相の家」に住み続けています。
そこで家相(間取り)を変えれば、1年以内にそれまでの人生が好転するようになります。