家を建てるときには、家族みんなが仲良く幸せに暮らしたいと願うのではないでしょうか。

夫婦円満で子供の成長をともに見守り、お互いをサポートしながら家族みんなが健康で楽しく暮らしたいという思いを持って、新しい生活をスタートさせることでしょう。

しかし、入居してからどんどん生活が不安定になってしまう家があります。収入が減り、夫婦間でもめることが増え、子供同士も兄弟ケンカが絶えない毎日に、家に帰ることが億劫になるというようなケースがあるのです。おそらく、引っ越してからいろいろなことがうまくいかなくなったと感じることでしょう。

その原因は、新居の形や間取りが大きく影響しているといえます。では、思い描いていたような幸せな家庭生活にならない家とはどのような間取りの家なのでしょうか。

このページでは、家相の基本的な考え方と実際に一家離散に至ってしまった残念な事例をご紹介します。

 鬼門より重要な生活の質を左右する家の形

家相を気にしはじめると、鬼門(きもん)と呼ばれる北東と裏鬼門(うらきもん)と呼ばれる南西に注意しなくてはならないということが目に留まったり、耳にしたりすることでしょう。

一般的に出回っている家相や風水の本やインターネット上のサイトでは、鬼門や裏鬼門の位置には、玄関や水回りが悪いと書かれていることがほとんどです。確かに鬼門と裏鬼門は気の流れが激しく、注意をしなくてはいけない場所ですが、ちゃんと整えた形であれば鬼門や裏鬼門に玄関があっても問題は起こりません。

整っていない形とは、出っ張りすぎていたり、引っ込んでいたりする状態を言います。家相で大切なことは、鬼門や裏鬼門に何があるかよりも家全体の形がどうなっているかです。

引っ込んでいる部分があると「欠け」と呼ぶ悪い物事(凶作用)を引き寄せる形になってしまいます。間取りよりもまずは、家の形が整っていることが最も重要なチェックポイントです。家の形が良ければ、間取りが悪くても受ける凶作用は軽く済みます。しかし、家の形が悪いと大変な凶作用を引き寄せてしまいます。それに加えて、水回りの配置などの間取りの影響が出るのです。

実例をもとに解説をしていきましょう。

一家離散に至った家の形と間取り

この家に住んでいたご家族は入居して7年で一家離散にいたりました。お子さんは男の子と女の子がいたのですが、男の子は父親に、女の子は母親に引き取られ、兄と妹もバラバラになってしまったのです。

原因となる家相の悪い点は、下記の3つのポイントがあげられます。

    • 北と北東の欠け(引っ込んでいる状態)
    • 西のキッチン
    • 南のお風呂

この家の形は北と北東が引っ込んでいる形であることが、悪い状態を引き寄せた一番の原因と言えます。それに加えて、キッチンとお風呂の配置が悪く、相乗効果で一家離散に至りました。一つ一つ解説していきましょう。

困ったときに頼る人がいない北と北東の欠け

北は、人間関係と健康を左右する方位です。また、いざというときに力になってくれる人がいるかいないかということも北の形がどのような形状になっているかという点から見えてきます。

北が引っ込んでいると頼れる人がいないことを表し、すべて自分たちで解決しなくてはいけないと考えるのです。

逆にほんの少しだけ出っ張っている場合は、親や会社などのバックがしっかりしていることを示しています。

また、北東は親、親戚関係、相続など血縁との関係性が表れます。これらの方位が引っ込んでいて、「欠け」と呼ばれる悪い状態です。そのため、この家に住むと、家族や親戚、親や兄弟との人間関係が悪くなってしまいます。

つまり、この家の住人は、夫婦間、兄妹の関係、親子関係いろいろと問題を抱えていたことでしょう。しかし、頼る人がいないので、相談もできず、家族関係はどんどん悪化していったと思われます。

お金が出ていく金運のない西キッチン

西は、経済をつかさどる方位です。西30度の範囲内にキッチンを配置してはいけません。金運が火で燃やされ、水で流されてしまうからです。

また、西は夕日が入り、気温が上がりやすく、物が腐りやすい方位なので、青果物を扱うキッチンには向きません。夏場の調理中は特に暑くて大変でしょう。西にキッチンがあることで、この家はお金に苦労します。

実際、この物件の世帯主は事業をしていましたが、多額の借金を抱えていました。そのため、この家は離婚後に競売物件として売りに出されています。

争いが絶えない南のお風呂

南は太陽がもっとも当たる方位です。性質としては「火」の要素が強く、ここに水周りを配置すると、火と水の性質がぶつかり合い、ケンカ闘争の絶えない生活となります。

特にお風呂の場合は、使用する水の量が多いため、配置場所には注意が必要です。南にお風呂を配置すると大凶の間取りになるため避けるべきでした。

安定した生活ができない家

ここまで述べてきたことを総合的に見ていくと、この形と間取りの家に住んだことによって、自営業を営んでいたご主人の仕事がうまくいかず、借金がどんどん増えていくなかで、夫婦間の仲が悪くなっていったのでしょう。しかし、そのことを相談できる頼れる人もなく、とうとう家を手放し、一家離散することになったと言えます。

新築して、家族4人幸せな生活を思い描いて入居したことと思いますが、家の形と間取りが悪かったことで、一家離散というとても残念な結果となりました。

このように住む家によって人生は大きく変わってしまいます。このような家の形にしないことがとても大切です。今回のようにここまで悪いものが重なっている家の場合、大規模なリフォームをするしか根本解決する方法は正直言ってありません。水晶とか鏡など、なにか置物をしたりお祓いをしたりしても無駄です。

この家は売りに出されたのですが、その後入居した人も半年後に離婚しました。このままの家の形で住んだからです。

では、この家の家相を良くするために何かできることは無いかと言えば、玄関の引っ込んだ部分を埋めるために、風除室を設けることで欠けを埋めることはできます。そのうえでキッチンの位置を西から外す、お風呂の位置を南からずらすなどすれば、根本的な解決へと向かいます。ただそうなると大きな金額の支出が免れません。

家の形や間取りを決める際に、家相の知識を持ってい無いことは、人生においてとても残念なことになってしまうのです。

まとめ

今回ご紹介した家は、一般的な風水などで問題と言われる鬼門と裏鬼門を結ぶ鬼門線上には玄関も水回りもありません。しかし、借金を抱え家を売り一家離散に至っています。

つまり、鬼門や裏鬼門にこだわるよりも、家の形がまず重要視しなくてはならないポイントで、そのあとに設備の配置を気にするべきなのです。

家相の考え方は、安定した家庭生活ができる家の形はどのようなものかを先人たちが体系化し今に伝えてくれているものです。その中で、凹凸のある家の形は注意が必要だと述べられています。

正しい知識と判断で、本当に家族が健康で仲良く幸せに暮らすことができる家を建ててください。


家相(間取り)が変われば人生が好転する

これまで運がないと感じたり、どれだけ頑張ってもうまくいかなかったりすることはないでしょうか。

例えば仕事であれば、ブラック企業で働いていて収入や休みが少なく、労働時間が長いわりに給料は良くないことがあります。その場合、体が疲れ切っていて調子が悪いです。

また健康であれば、「脳梗塞になった」「がんと診断された」「ヘルニアになった」などを含め、何だか体調がすぐれないことがあります。

家族関係も大きな問題です。夫婦仲、息子、親、兄弟との関係が冷えていると家で過ごすプライベート時間が居心地の悪いものになります。他にも人間関係という意味では、上司・部下、同僚、ママ友、近所づきあいなども関わってきます。

こうした問題を抱えている人の家相・風水を私は長年みてきました。それらに共通することは、どれも家相が悪いということです。例えば仕事運のない人は「仕事で信頼されにくいとされる間取りの家」に住んでいます。健康に問題のある方は「健康を害しやすい家相の家」に住み続けています。

そこで家相(間取り)を変えれば、1年以内にそれまでの人生が好転するようになります。