キッチンは家族のために料理を作る大切な場所です。毎日の食事が一家の健康を左右するといっても過言ではありません。生活に欠かせないスペースであり、汚れやすく掃除を小まめにする必要のある場所です。

家相や風水では、汚れたスペースを嫌います。汚れているとその方位の担当する物事の悪い部分を引き出してしまうのです。

西側は経済に影響を及ぼす方位ですが、ここに汚れやすく、火と水を使うキッチンを置くと、その家の金運を大きく下げてしまいます。

このページでは、家相で「キッチンが西にあると金運が無い家といわれる理由」「キッチンに最適な方位」について解説していきます。

キッチンが汚れていると運気が下がる

家相や風水では、きれいにしておくことが運気を上げるために重要なポイントと考えます。汚れている場所は、その方位の担当するエネルギーの立ち上がりを抑えてしまったり、乱したりしてしまうからです。

特に、キッチンは毎日生ものを扱い、火と水を使うため汚れやすく、気が乱れやすい場所です。

30年位前までのキッチンといえば、壁の向こうで女性が一人で食事の支度をし、その間家族はテレビを見ながら料理が仕上がってくるのを待っているというスタイルが多くみられました。

最近はリビングやダイニングと一緒になった開放的で、主婦が孤独にならないキッチンが増えています。カウンター型になっていて、手元はほどよく隠すことができるスタイルやアイランド型になっていて、どの方位からも入ることができるようになっているスタイルなど多種多様なニーズに対応できるようになりました。

たくさんの改良が施されたおかげで、昔に比べ汚れが付きにくい加工が施された材料を使うなど、キッチンの掃除はだいぶ楽になったといえます。

しかし現在でも火と水を使い、さらに食品を扱うため、どうしても汚れやすく、手間がかかる場所であることに変わりありません。

方位による各担当エネルギーには、北は人間関係、東は発展性、南は知識などそれぞれ法則があり、定められています。西は経済を担当する方角です。もし、西にキッチンがあり、汚れていると「経済が汚れる=循環がうまくいかない=金運がない」と捉えます。

また、コンロで使う火のエネルギーは金のエネルギーを溶かす作用があります。つまり、西のキッチンは金運をダウンさせてしまうことになるのです。

西側のキッチンが金運を下げる理由

「火は金を溶かす」ということは、包丁や刀など金物は火を使って形を整える工程があるので、イメージが付くのではないでしょうか。

これは、家相の原点である「五行(ごぎょう)」の基本的な考え方にも同じことが当てはまります。五行とは、世の中すべてのものごとを木・火・土・金・水の5つの要素に分類する考え方です。

「火によって燃やされた木は灰(土)となり、土の中から金が掘り出され、金は冷えて表面に水滴が付き、水は木を育て、木はこすれ合って火を生む」この循環を「相生(そうじょう)関係」といいます。

これに対して「火は金を溶かし、金(刀)は木を切り倒し、木は土の栄養素を吸い取り、土は水をせき止め、水は火を消す」このような攻撃したり、されたりという相性の悪い関係性を「相剋(そうこく)関係」となります。

この思想は方位にも当てはまり、分類は下記のとおりです。

  • 木…東・東南
  • 火…南
  • 土…北東・南西・中央
  • 金…西・北西
  • 水…北

つまり、西と北西は「金」の性質を持つ方位になります。ここに火を使うコンロを配置すると金運を溶かしてしまうことになるのです。特に西は「悦び(よろこび)」にかかわる方位とされています。悦びには、お金、恋愛、飲食など人としての楽しみなどの要素が含まれます。

ですから、家相では西にキッチンがあると、火と水を使うため気が乱れやすく、喜ばしくない生活になっていると判断します。また、汚れをやすいため金運がなく浪費傾向があるとみるのです。

西には衰退のエネルギーが満ちている

西は夕方の日差しがとても強く、気温が上がりやすいため、食品の保管には腐りやすく長持ちしない方位です。冷蔵庫がなかった時代には、特に西のキッチンは避けられました。

現在でも西側に置いていある冷蔵庫での食品の保管は、ほかの方位に比べ食材の日持ちが悪く、野菜室の中で腐ってしまうくらいに、西には衰退のエネルギーが満ちています。

これまで述べてきたように、西は経済を担当する方位ですから、ここに腐ったものを置いておくことは、金運を腐らせるとも考えられます。西に冷蔵庫や食品庫がある場合は、こまめにチェックをして早めに使うようにこころがけましょう。

西を避けてキッチンを配置する

それでは、キッチンはどこに配置することが理想的なのでしょうか。

まずは、家の中心を確認してみましょう。家の中心からみてどこがどの方位に当たるかを見ることが重要です。

図面を縮小コピーして厚紙に張り、玄関ポーチ、ベランダ、ウッドデッキ、出窓などを除き、外周をハッキリさせたものを用意します。その図面を先のとがったものの上に置きバランスを取ってください。バランスが取れたところが家の中心です。

真北を使用して、重力の中心から東、西、南、北の線を書きます。その線から15度ずつずらして線を引けば、東、西、南、北の30度エリアがハッキリします。残りの東南、南西、北西、北東は60度の範囲になります。均等に45度8方位に分ける盤面は、家相をみる際には使用しませんのでご注意ください。

各方位

それでは、各方位のキッチンについて解説していきます。これを参考にして、実際に間取りを決める際やリフォームに役立てましょう。

光が入りづらく冷えやすい方位です。北のキッチンは「女性の泣き台所」ともいわれ、悩み苦労の多い生活になるとされています。オレンジやピンクのあたたかい色合いのキッチンマットを使用するなど防寒対策をしっかりしてください。

北東

鬼門(きもん)と呼ばれる暗くて寒い方位です。鬼門は気の動きが激しい方位とされるため、北東にキッチンを置いてはいけないとする流派もあります。しかし、北東と南西それぞれの中心を結ぶ運気の切り替わるライン「鬼門線(きもんせん)」の上にシンクやコンロがあたらなければキッチンを配置しても問題はありません。ただ、この鬼門線上に置かれた電化製品は壊れやすいので注意が必要です。

東・東南

火と水との相性が良く、日差しも明るくキッチンに最適な方位です。風通しを良くするとさらに人間関係の発展や子供の成長にも良い影響を与えます。キッチンは主に主婦が使用しますので、この方位にキッチンがある家庭の主婦は毎日を明るく過ごすことができます。また、自然と物事が発展していきます。事業をされている方には特におすすめです。

火の性質の強い方位です。南にキッチンがあると火の要素が強すぎるため、感情的になりやすくついイライラしてしまいます。冷蔵庫やシンクといった水に関するものを置くことによって、火と水のエネルギーのぶつかり合いが起きもめ事の多い生活となります。南のキッチンは避けてください。

南西

裏鬼門と呼ばれる方位です。北東の鬼門と同様、激しい気がめぐっている方位ですが、鬼門線上にコンロとシンクを置かなければそれほど問題なく使用できます。しかし西日が入ることにより夏場は暑くなり、長時間は使いづらいキッチンともいえます。遮光対策が必要でしょう。

西

経済を担当する西にキッチンを置くことは避けましょう。コンロの火で金運を燃やしてしまいます。また、物が腐りやすい方位でもあり、お金の流れを腐らせ、出て行くばかりの生活になります。

また、キッチンは汚れやすいため、気の立ち上がりを悪くするのです。また、西は「悦び(よろこび)」を担当します。ここが汚れていると人としての悦びである「お金・恋愛・飲食」などの運気が落ちます。

北西

特に問題にはなりません。ただ、西と同様に五行でいう「金の性質」を持っている方位なので、なるべく綺麗に保つことと、少し高級感のあるものを置くようにしましょう。

中心

家の中心はその家に住む人の心の中心がどんな状態なのかを表します。キッチンの場合、火と水という対立するエネルギーを併せ持つことになり、心が乱れやすくなります。

また生ものを扱いますので、どうしても汚れてしまう設備です。排水管も含め常にきれいにしておかないと心の中に不平不満をためやすい状態を作ってしまうことになります。

明るい自然光が入る状態なら、洗い物をためず、常に掃除に心がけていれば大丈夫ですが、取り扱いには注意が必要な配置です。

西にあるキッチンの運気アップ風水対策

以上で述べてきたように、西にキッチンを置くことは金運だけでなく、人としての悦びごとに関する運を下げてしまいます。キッチンに最も良い場所は東か東南です。

すでに西にキッチンがあるご家庭は、なるべく綺麗にするように心がけましょう。洗い物を貯めたり、排水溝が汚れた状態になっていたりすると金運を落としてしまいます。

また、リフォーム(位置を移動せず、システムを入れ替える工事のみ)の場合には、オレンジかピンク色をベースにしたキッチンを選ぶようにしてください。オレンジとピンクは金運を高める色だからです。

逆に、青色は経済を冷ます作用があり、赤は金運を燃やしてしまいますので、西には青、赤そして、青と赤を混ぜた紫は使用しないようにしましょう。赤色と紫色は火のエネルギーを持つ色です。上のブルーが主体のキッチンの写真は西にありました。

西にキッチンがあるだけでなく、メインカラーが青色ですから、かなり金運が心配だったため確認すると「このマンションに入居してから確かにお金がどんどん出て行っています。」とおっしゃっていました。

キッチングッズにも同じことがいえます。使用する鍋ややかん、フライ返しなどの小物の色にも気を付けましょう。

しかし、できることならシステムが古くなってくるタイミングにでも、家の間取り全体をリノベーション(作り変える)し、西にあるキッチンは東か東南に移動させることを視野に入れた計画をおすすめします。

まとめ

これから間取りを考える段階の方は、西にキッチンを配置することは避けましょう。

金運を左右する西に「火」と「水」を使用するキッチンがあると、金運を火のエネルギーで溶かし、水のエネルギーで流してしまいます。中古物件の購入やマンション選びの際も、キッチンの位置をしっかり確認し、西に配置されている物件は選ばないようにしてください。

もし、現在西にキッチンがある場合は、リノベーションをして位置を変えることをお勧めします。


家相(間取り)が変われば人生が好転する

これまで運がないと感じたり、どれだけ頑張ってもうまくいかなかったりすることはないでしょうか。

例えば仕事であれば、ブラック企業で働いていて収入や休みが少なく、労働時間が長いわりに給料は良くないことがあります。その場合、体が疲れ切っていて調子が悪いです。

また健康であれば、「脳梗塞になった」「がんと診断された」「ヘルニアになった」などを含め、何だか体調がすぐれないことがあります。

家族関係も大きな問題です。夫婦仲、息子、親、兄弟との関係が冷えていると家で過ごすプライベート時間が居心地の悪いものになります。他にも人間関係という意味では、上司・部下、同僚、ママ友、近所づきあいなども関わってきます。

こうした問題を抱えている人の家相・風水を私は長年みてきました。それらに共通することは、どれも家相が悪いということです。例えば仕事運のない人は「仕事で信頼されにくいとされる間取りの家」に住んでいます。健康に問題のある方は「健康を害しやすい家相の家」に住み続けています。

そこで家相(間取り)を変えれば、1年以内にそれまでの人生が好転するようになります。