家の間取りを考える段階になると、たくさんのプランを工務店から提案されます。このとき、どの配置が良いのか基準が分からないと判断に迷ってしまうことでしょう。

そのような中、参考資料として風水や家相の本を読むと、今度は「鬼門(北東)・裏鬼門(南西)に水回りは良くない」と書かれていることで制限がかかってしまいます。その結果、考えなければいけないことが増え、さらにプランニングが行き詰まるという悪循環に陥ってしまう方もいらっしゃるようです。

そこでこのページでは、鬼門・裏鬼門に水回りを配置すると良くないとされる根拠や本当に避けるべきなのかということについて解説していきます。

鬼門・裏鬼門が恐れられる原因

鬼門とは、北東方位を指し、裏鬼門とは、その反対側にある南西方位のことを言います。

鬼門・裏鬼門と聞くと「鬼」の字が入りますから、何か恐ろしいことがある方位だとイメージされる方も多い事でしょう。この言葉は中国の昔話から由来しています。風水の発祥である中国は、北東方面から異民族が攻め込んでくることを恐れていました。この防衛策として万里の長城を築いたと言われています。

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日本に風水の考え方が伝わったときに、北東から異民族が攻めてきて恐れられていた状況と、その影響による感情面も一緒に伝わってしまったのでしょう。

ですから、日本において、北東と南西の2つの方位は決して不吉ということはありません。

運線(鬼門線)上は気の流れが乱れやすいため要注意

鬼門、裏鬼門については、中国の言い伝えであり、北東方位をむやみに恐れる必要はありません。しかし、風水の見地から発展する土地を探す際には、鬼門の考え方を使用し吉凶を判断します。たとえば風水では、北と西が高い土地だと生活に安定感があり、南と東が低い土地だとものごとが発展するとしているのです。

このとき、北東の中心から南西の中心を結ぶライン上には「土地の高低を判断する際の切り替わり」があると考えます。この土地の高低差を見分ける線を「運線(鬼門線)」と呼びます。このライン上には、気が入り乱れていて、動きが激しい場所と考えられているのです。

このライン上は、大きく気が乱れることによって生活に影響が出るため、間取りには注意が必要です。気を乱す作用がある「浴槽」「トイレのタンク」「シンク」「コンロ」を配置しないようにしてください。

これらの設備を配置すると、さらに気の流れを乱してしまうことになります。そして、生活に落ち着かなくなってしまったり、些細なことでイライラしたりすることになってしまうのです。また、モーターを使った電化製品を置くと壊れやすいので避けましょう。

これらは、運線のライン上でなければ大丈夫です。家の中央を重力からしっかりと割り出し、運線が家のどこを走っているのかを確認し、少し位置を変更するなどの対処をしましょう。

鬼門、裏鬼門が嫌われる理由

日常生活をおくるうえで、鬼門(東北)方位は、自然光が入りにくく、どうしても湿った空気が貯まりやすいところです。また、冬場は冷えやすく、温度がなかなか上がりません。そのため、カビや細菌が繁殖しやすく不衛生な状態になってしまいます。

裏鬼門(南西)は、西日があたることで、特に夏場は暑くなります。そして、余分な熱がいつまでも残ってしまうために、生ものを置いておくと腐りやすく長持ちしません。

どちらの方位も衛生面で考えたときに、自然から受ける生活面への悪い影響が強く出てしまう場所といえます。そのため、この2つの方位に水回りの設備を置く場合、不衛生にならないように気を使い、手間をかけなくてはなりません。

ここからは「水回り」と呼ばれる設備ごとに、鬼門・裏鬼門に設置する際のポイントを整理しておきますので、参考にしてください。

鬼門のトイレ

昔は汲み取り式だったために、この2つの方位に設置すると、凶作用が大きく出てしまいました。風水や家相は、先人の知恵の結晶です。そのため、今日に至るまで、鬼門・裏鬼門にトイレを置くと大変面倒なことになると伝わったと言えます。

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現在は水洗式ですから、小まめに掃除や換気をするように心かけていれば心配することはないでしょう。ただし、トイレのタンクが運線(鬼門線)にかからないように配置してください。気がさらに乱れてしまいます。

もし、すでにかかってしまっているようであれば、なるべく綺麗にすることを心掛けましょう。また、観葉植物を置くこともおすすめです。

鬼門の浴室

浴室は特に、湿気とカビ対策が重要なポイントといえます。湿気やカビはその家のエネルギーを滞らせてしまうばかりでなく、家族の健康へも影響してしまうのです。今から間取りを考える段階で、浴室をどこに配置しようか迷っているという状況であれば、東か東南がお勧めです。

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しかし、北東(鬼門)や南西(裏鬼門)にすでに設置してある場合は、家族が入浴したあとはすぐに水を抜き、素早く換気するように心がけてください。

また、浴室に隣接する洗面所は、洗濯物や洗剤、バス用品などで何かと乱雑になりがちです。鬼門・裏鬼門が散らかっていると家の中全体の気が乱れ、やる気が起こらなくなったり、落ち着きが無くなったりしてしまいます。どこにあったとしても、整理整頓されていることに越したことはありませんが、鬼門・裏鬼門にある場合は、特に収納を工夫してスッキリとした配置にしましょう。

鬼門のキッチン

食事を作るキッチンは、特に清潔に保っておきたい場所です。北東(鬼門)や南西(裏鬼門)のキッチンの場合、換気が重要なポイントになります。生ごみや調理の臭いがこもっていると、その家全体のエネルギーまでもが滞ってしまうからです。

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近頃のキッチンの換気扇は強力なパワーがありますが、自然の風を通すことも意識的に行いましょう。キッチンのゴミ箱はフタのついているものを使用するようにしたり、洗い物は素早く片付けるようにしたり、少しでも家の中に不浄な空気が広がらないように工夫をしてください。

南西のキッチンは西日が入ることにより、熱がこもり食べ物が腐りやすいため注意が必要です。窓辺には遮光カーテンをひくなど直射日光があたりすぎないようにしましょう。

コンロの油汚れなども小まめに掃除をしてください。

鬼門・裏鬼門に水回りがある場合の注意点

ここまで述べてきたように、鬼門・裏鬼門は気の流れが激しい場所です。特に家の中心からみて、北東60度と南西60度の中心を結ぶ鬼門ライン上は、気が乱れやすく、不浄なものを置くと家全体によどんだ空気を広げてしまいます。そして、湿気が貯まりやすく、カビの発生など不衛生になりやすいため、水回りを配置する際には注意が必要な方位です。

今から間取りを決める段階で、どうしても鬼門・裏鬼門にお風呂、トイレ、キッチンなどの水回りを配置しなくてはならない場合でも対策はあります。

一階平面図をコピーし、玄関ポーチ、ベランダ、出窓を除いた家の外周が分かるものを用意してください。その図面を先の細い物の上に乗せ、家の重力中心を割り出しましょう。その中心からみて、北東60度と南西60度の中心を結ぶ鬼門ライン上から、お風呂の湯船、トイレのタンク、コンロ、シンクを少しずらすようにするだけでも大丈夫です。

この間取りのように鬼門ライン上に乗せないように工夫をしてください。

まとめ

むやみに鬼門・裏鬼門に対して恐れることなく、あなたにとってのベストな間取りを見つけてください。

詳しい家の重力中心の出し方や鬼門(北東)裏鬼門(南西)のエリアの確認は下記のページで解説しています。合わせてご確認ください。

家相・風水対策で軽減できるイライラしがちで家族関係が悪い原因


家相(間取り)が変われば人生が好転する

これまで運がないと感じたり、どれだけ頑張ってもうまくいかなかったりすることはないでしょうか。

例えば仕事であれば、ブラック企業で働いていて収入や休みが少なく、労働時間が長いわりに給料は良くないことがあります。その場合、体が疲れ切っていて調子が悪いです。

また健康であれば、「脳梗塞になった」「がんと診断された」「ヘルニアになった」などを含め、何だか体調がすぐれないことがあります。

家族関係も大きな問題です。夫婦仲、息子、親、兄弟との関係が冷えていると家で過ごすプライベート時間が居心地の悪いものになります。他にも人間関係という意味では、上司・部下、同僚、ママ友、近所づきあいなども関わってきます。

こうした問題を抱えている人の家相・風水を私は長年みてきました。それらに共通することは、どれも家相が悪いということです。例えば仕事運のない人は「仕事で信頼されにくいとされる間取りの家」に住んでいます。健康に問題のある方は「健康を害しやすい家相の家」に住み続けています。

そこで家相(間取り)を変えれば、1年以内にそれまでの人生が好転するようになります。