日頃はそれほど気にしていなくても、新築や中古物件を購入するときの契約日や工事着工の日など、重要な物事を行う日取りとなると、良い日を選びたいと考える方は多いのではないでしょうか。

一般的には大安を吉日とし、仏滅を良くない日とする六曜(ろくよう)暦を使用して判断することが多いでしょう。しかし、六曜は作者不明で根拠のない迷信といわれ、公共機関の発行するカレンダーには記載をされていません。つまり、六曜暦の大安が良い日とはいえないのです。また、一般的によく言われる何事を始めるのにも良い日とされる「一粒万倍(いちりゅうまんばいび)」も関係ありません。

では、いつが契約や物件の購入、引っ越しなどに「良い日」なのでしょうか。

このページでは、何か重要な物事を決める際の「良い日の選び方」と「吉日よりも優先すべきこと」について解説していきます。

大安は引っ越しに良い日なの?

現在、私たちは多種多様な暦を使っています。その中で、一般的によく使われる六曜暦(ろくようれき)と家相の原点である九星気学にて吉日を定めるために用いる暦についてご紹介していきましょう。

六曜暦(ろくようれき)とは

一般的によく知られ、意識されているのは、「先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口」と表記される六曜(ろくよう)という暦でしょう。

  • 先勝(せんしょう・さきがち)午前中は吉、午後は凶
  • 友引(ともびき・ゆういん)悦び事に良い日、葬儀や仏事には向かない日
  • 先負(せんぶ・さきまけ)午前中は凶、午後は吉
  • 仏滅(ぶつめつ)何をしても悪い日
  • 大安(たいあん)何をしても良い日
  • 赤口(しゃっこう・せきぐち)注意が必要な日、11時から13時のみ吉

この6種類の日が順にめぐってくるとするのが六曜暦です。

実は、この六曜は、由来が無く根拠不明の迷信とされています。占いが流行った江戸時代に誰か(作者不明)が流行らせたと言われている曖昧なものなのです。

しかし、たくさんの人が信じて気にしている理由は、単純明快で使い勝手が良いからでしょう。

現実として、大安に結婚したにもかからず離婚する夫婦はたくさんいます。また、友引にお葬式をしたからといって、親族や参列した人が次々と亡くなったという話を聞いたことはあるでしょうか。多分無いでしょう。このように六曜暦は信憑性のない迷信です。

引っ越しに良い日の見つけ方

ここまで述べてきたように、六曜暦が示す「大安」が必ずしも良い日であるわけではありません。では、どのように良い日を導き出せば良いのでしょうか。

引っ越しに良い吉日を割り出すには、方位学や家相学の原点である九星気学で用いる暦で判断します。現在、私たちが一般的に使っているカレンダーでは、1月というと1日から31日です。しかし、九星気学では旧暦を使うため、1月5日から2月3日までを1月とします。

そして、十干(じっかん・10種類)十二支(じゅうにし・12種類)九星(きゅうせい・9種類)の組み合わせで暦を表現します。毎年、毎月、毎日性質も吉方位も変わっていくのです。

たとえば、2017年は一般的には「酉年」と表現します。しかし、九星気学では「丁酉一白水星の年」と表記します。十干と十二支が一致する年は60年に1度しかありません。またすべて一致する年は180年に1度になります。「同じ酉年」でも2005年の酉年は「乙酉四緑木星の年」2029年の酉年は「己酉七赤金星の年」です。

このような見方を毎日の暦の中に取り入れて考えていきます。日々気は動いていきますので、毎年、毎月、毎日吉方位が違ってくるのです。

ですから、この気の動きの分かる暦を読み解くことができなければ、引っ越しに良い日を割り出すことはできません。

吉日より吉方位を優先することが重要

新築物件の建築となると、「年まわりが悪いからやめておく」「年まわりが良いから今年中にやる」などと言う人がいます。これは、年齢が4で割り切れる年が勝負に良い年といういい伝えからでしょう。

しかし、九星気学ではそのような見方はしません。「年まわりが良い=運勢が良い年」は確かにあります。しかし、それよりも優先すべきことがあるのです。まず、建てる家の形や間取り、引っ越す方位が悪いと凶作用が降りかかるので、年回りよりも家の形と引っ越し方位を良いものにすることを重要視します。

また、どんなに良い間取りの家を建てても、引っ越しの方位が悪ければ、その後の運勢を落としてしまいます。方位の移動による影響は距離×時間で決まるので、遠ければ遠いほど吉凶の影響は大きく出るのです。

広島から東京へ引っ越したご家族を鑑定させていただいたことがありました。引っ越し後に、旦那さんはストレスからの体調不良に見舞われ、娘さんは原因不明の病気で緊急入院し、奥さんは2人の看病や付き添いのために病院へ通う日々になったそうです。

引っ越しによる移動方位を調べると、ご家族全員にとっての凶方位でした。移動距離があったことで、凶の影響が大きく出てしまった事例です。転勤などで引っ越しを余儀なくされたとしても、回避の方法はあります。凶作用を受ける前にご相談をいただければ、お伝えできたのにと悔やまれました。

引っ越し方位の吉凶はその後60年影響します。年まわりや六曜暦の大安を選んだとしても凶方位での引っ越しでは意味がありませんので、気を付けてください。

物件購入や契約に良い日はいつ?

九星気学では「進展性(しんてんせい)の法則」別名「線路日(せんろび)」と呼ぶ、ものごとをスタートさせると何事も発展する良い日を見極める方法があります。これはその日の十二支を用いて決める方法です。

以下がその一覧です。

進展性の法則(線路日)一覧

本命星(生まれ年による) 線路となる十二支
一白水星・四緑木星・七赤金星 子・卯・午・酉
三碧木星・六白金星・九紫火星 丑・辰・未・戌
二黒土星・五黄土星・八白土星 寅・巳・申・亥

本命星簡易表

平は平成生まれ、何も書いていない場合は昭和の生まれ年です。
一白水星:平2年 56年 47年 38年 29年 20年 11年
二黒土星:平1年 55年 46年 37年 28年 19年 10年
三碧木星:平9年 63年 54年 45年 36年 27年 18年 9年
四緑木星:平8年62年 53年 44年 35年 26年 17年 8年
五黄土星:平7年 61年 52年 43年 34年 25年 16年 7年
六白金星:平6年 60年 51年 42年 33年 24年 15年 6年
七赤金星:平5年 59年 50年 41年 32年 23年 14年 5年
八白土星:平4年 58年 49年 40年 31年 22年 13年 4年
九紫火星:平3年 57年 48年 39年 30年 21年 12年 3年

※1/1 ~ 2/3生まれの人は前年で見ます。
例:昭和56年2月1日生まれの人は一白水星ではなく、二黒土星となります。

月別の十二支

1月 丑 2月 寅 3月 卯 4月 辰 5月 巳 6月 午
7月 未 8月 申 9月 酉 10月 戌 11月 亥 12月 子

たとえば、あなたの本命星が一白水星だったなら、線路日は「子・卯・午・酉」の日が線路日になります。
つまり、一白水星の人は、3月・6月・9月・12月の線路月の線路の日にスタートさせたことは、どんどん発展するのです。

その年の干支も同じように合わせていくと、さらにものごとを発展させる良い日となるでしょう。2017年は酉年ですから、一白水星の人にとって線路年となります。年月日すべてを線路に合わせると、かなりの発展成長が見込まれるのです。つまり、2017年3月5日、8日、11日…などは、契約やものごとのスタートなどにとても良いでしょう。

しかし、引っ越しの場合は、線路日であっても方位が悪いと問題が発生する生活となりますので、注意が必要です。

まとめ

「大安」が良い日という六曜暦は気にする必要はありません。六曜暦は根拠のない迷信だからです。仏滅でも赤口でも、良い方位への引っ越しや吉相の家を建てるならば全く問題ありません。

優先すべきことは大安かどうか、年まわりが良いかということよりも、移動方位の吉凶と住む家の家相の良し悪しです。方位と家相の両方が良ければ、その家に住むだけで運気が上がる最高の人生となります。

吉方位は毎年変わりますし、人によって違うものです。月によっても変わります。慎重に確認してベストなタイミングで引っ越しをしましょう。


家相(間取り)が変われば人生が好転する

これまで運がないと感じたり、どれだけ頑張ってもうまくいかなかったりすることはないでしょうか。

例えば仕事であれば、ブラック企業で働いていて収入や休みが少なく、労働時間が長いわりに給料は良くないことがあります。その場合、体が疲れ切っていて調子が悪いです。

また健康であれば、「脳梗塞になった」「がんと診断された」「ヘルニアになった」などを含め、何だか体調がすぐれないことがあります。

家族関係も大きな問題です。夫婦仲、息子、親、兄弟との関係が冷えていると家で過ごすプライベート時間が居心地の悪いものになります。他にも人間関係という意味では、上司・部下、同僚、ママ友、近所づきあいなども関わってきます。

こうした問題を抱えている人の家相・風水を私は長年みてきました。それらに共通することは、どれも家相が悪いということです。例えば仕事運のない人は「仕事で信頼されにくいとされる間取りの家」に住んでいます。健康に問題のある方は「健康を害しやすい家相の家」に住み続けています。

そこで家相(間取り)を変えれば、1年以内にそれまでの人生が好転するようになります。