家を建てる際に無くてはならない設備に、キッチンのコンロがあります。主なエネルギー源がガスの場合、電気のケースといろいろありますが、家を建てる際にコンロを設置しないことは考えにくいものです。いくら料理はしないという人でも、お湯くらいは沸かすのではないでしょうか。

家相を鑑定する際には、キッチンのガスコンロ、暖炉、ペレットストーブなど「火の要素を持つ設備」の設置場所をしっかりとみていく必要があります。これらの火に関する設備がどこに置かれるかによって、健康を害したり、金運をダウンさせたりするからです。

このページでは、ガスコンロに代表される「火」のエネルギーを持つ物の配置場所について解説していきます。

火の設備が健康に影響する

ひとことで「幸せな生活」と言っても、捉え方は人それぞれです。地位や名誉、お金、人間関係、家族関係などいろいろな側面での幸せがあるでしょう。

しかし、そのすべてに共通して大切なことは「健康」ではないでしょうか。地位や名誉、お金などがいくらあっても、健康でなければ、せっかくの地位やお金を活かすことができません。家相や運勢などのご相談を受けていて感じることは、心と身体が健康であることの大切さです。

この何事においても欠かすことのできない「健康」には火を使用する設備の配置場所が大きく影響します。

特に、火のエネルギーを担当する方位である「南」に火を使用する設備を置くと、「火の性質の方位に火を使う設備がある状態」です。これでは、火の要素が強すぎて高血圧になったり、脳に問題が生じたりしてしまいます。また、イライラしやすくなるため、家庭内で感情的な言い争いや衝突が多く起こるでしょう。

家の中心から見て、真南を含む30度の範囲には火に関する設備は配置しないようにしてください。

家相鑑定をする上で、火に関する設備の代表といえばキッチンのガスコンロです。ガスコンロとは、カセット式の持ち運びができるものから、ガステーブルと言われる2口以上のガスコンロと魚焼き器(グリル)を組み合わせた調理器具のことも含めます。

最近はオール電化で、調理にガスを使わずIHクッキングヒーターを使用するご家庭も増えてきました。IHクッキングヒーターは「火」を使いませんので、火の設備というよりも電気機器として捉えて良いでしょう。

つまり、火の性質を持つ設備としては、ガスコンロ、給湯器、暖炉、ペレットストーブなどが該当します。これらの設備を配置する際は、火と相性の良い場所に配置するようにしてください。

火の設備と相性の良い方位

相性の良い方位は、家相鑑定の考え方のもととなっている「五行思想(ごぎょうしそう)」から割り出していきます。五行思想とは、世の中のあらゆるものを「木、火、土、金、水」の5つの性質に分けて、相性の良し悪しをシンプルにまとめた思想です。

「火の性質」についてみていきましょう。火は木がこすれあって生まれます。この関係性は、木生火(もくしょうか)と表されて、木から火が生み出されることから良い関係性です。また、木は火によって燃えて灰になり、土が生み出されます。これを火生土(かしょうど)言い、これも良い関係性です。

五行の分類には、方位も含まれています。上図で示すように、木は東と東南、火は南、土は南西と中央と北東です。「火」は「木」と「土」と相性が良いので、火の設備は東、東南、南西、中央、北東に置くと良いことになります。しかし、中央、北東、南西は鬼門線(きもんせん)が通るため注意が必要です。

鬼門線とは、家の中心から北東60度の範囲の真ん中と南西60度の範囲の真ん中を結ぶ1本の線で表される気の流れが激しい部分のことをいいます。

鬼門線上は気の流れがはやいため、不浄なものや精密機械類を配置しないように心がけたい場所です。そのような気が乱れやすい鬼門線上に火に関する設備を配置すると、体調や家庭内の人間関係などに不具合が起こる可能性が出てきてしまいます。ただ、しっかりと鬼門線を割り出して、線の上への設置を避ければ問題ありません。

火の設備を置いてはいけない方位

先ほどの五行図に戻って、「火」と相性の良くない方位を割り出していきましょう。

「火」は「水」によって消されてしまうため、良くない関係性です。このように、攻撃することを「剋(こく)する」と表現します。「火」と「水」は「水剋火(すいこくか)」と書き、「火」は「水」によって剋され関係は良くありません。

また、「金」は「火」によって溶かされる関係性です。これを火剋金(かこくきん)と言います。「火」と「金」も相性が良くないのです。つまり、火の設備は水の性質を持つ「北」と金の性質を持つ「西、北西」に配置してはいけません。

火に関する設備を北に置くと、家族間でケンカが多くなります。また、北は健康もつかさどりますので、家族の中に健康を害する人が出てくるでしょう。そして、金運を左右する西や北西に火に関する設備を置くと、お金がどんどん出て行ってしまいます。また、先ほど述べたように、鬼門線上も気が乱れるため避けてほしい配置です。

これらのことをすべて満たそうとすると、火の設備をどこに置いたらいいのかわからなくなってしまうかもしれません。

ただ、火の設備は大きなものではないので、ほんの10センチほど位置をずらすだけで改善できるケースも多くあります。特に、新築図面で間取りや配置を練っている状態であれば、シンクとコンロの位置を入れ替えたり、キッチンの形態をI型からL型に変えたりすれば、問題を解決できるケースもあるので、いろいろ置いてみてください。

火の要素が凶となる場合の影響

新しい家に入居して、家相や移動方位の影響が出てくるのは、早い人で3か月後からです。遅くても半年くらい経つと落ち着いてきます。

南が凶方の年(2017年、2018年など)に引っ越した場合や火に関する設備が良くない場所に設置されていたり、火の性質が強い南が引っ込んでいる家(南欠け)だったりすると、3か月後くらいから頭痛がしたり、イライラしやすくなったり、気持ちが落ち着かないと感じることでしょう。

また、精神疾患や奇病、難病と呼ばれる難しい病も「火」の性質を持つ設備や方位の影響によって患います。うつ病や摂食障害も同様です。火の気を持つ方位や設備について、十分に気を付けてください。

ガスコンロ、給湯器、ボイラー、暖炉、ペレットストーブなどは「火の性質を持つもの」として覚えておきましょう。

まとめ

火に関する設備の設置位置や移動方位は、住人の健康や精神状態に影響を与えます。特に、火のエネルギーを担当する南に何らかの凶がある家に住んだり、南が凶方位のときに引っ越したりすると、奇病難病と呼ばれる難しい症状の病気や精神疾患、循環器系の疾患、目の疾患を患う傾向があります。

病気まで行かなくても、イライラしたり、気持ちが落ち着かなくなったり、家族間で衝突が多くなってしまうため注意が必要です。

火の性質を持つ設備の設置、家の中の南の範囲の状態、引っ越し方位に関しては、しっかりと確認し凶作用を受けないように気を付けましょう。


家相(間取り)が変われば人生が好転する

これまで運がないと感じたり、どれだけ頑張ってもうまくいかなかったりすることはないでしょうか。

例えば仕事であれば、ブラック企業で働いていて収入や休みが少なく、労働時間が長いわりに給料は良くないことがあります。その場合、体が疲れ切っていて調子が悪いです。

また健康であれば、「脳梗塞になった」「がんと診断された」「ヘルニアになった」などを含め、何だか体調がすぐれないことがあります。

家族関係も大きな問題です。夫婦仲、息子、親、兄弟との関係が冷えていると家で過ごすプライベート時間が居心地の悪いものになります。他にも人間関係という意味では、上司・部下、同僚、ママ友、近所づきあいなども関わってきます。

こうした問題を抱えている人の家相・風水を私は長年みてきました。それらに共通することは、どれも家相が悪いということです。例えば仕事運のない人は「仕事で信頼されにくいとされる間取りの家」に住んでいます。健康に問題のある方は「健康を害しやすい家相の家」に住み続けています。

そこで家相(間取り)を変えれば、1年以内にそれまでの人生が好転するようになります。