鬼門・裏鬼門というと、鬼の門と書くため鬼が来ると思っている人が多くいらっしゃいます。また鬼門や裏鬼門は不浄な方位と思っている人もいて、あまり良い印象がない方が多いのではないでしょうか。

よく鬼門や裏鬼門に玄関を配置してはいけないとか、水回りの設備(キッチン、浴室、トイレ)を配置してはいけないなどと言われるので、気にされている方が多いことは事実です。いただくお問い合わせでも鬼門や裏鬼門に関する内容がとても多い印象があります。

しかし実際は違います。鬼は来ませんし不浄な方位でもありません。実際のところ鬼門や裏鬼門は、とても良いエネルギーを発動してくれる方位なので怖がる必要はありません。家の形が整っていれば玄関を配置しても構いませんし、張り出させても大丈夫です。

意味もなく恐れたり、誤解されていたりする方が多いため、このページでは鬼門と裏鬼門の役割と活用法、注意事項についてお伝えしてきます。

家には気がわき出す場所がある

動物や子供は純粋なので、エネルギーを感じやすい傾向があります。家の敷地内でエネルギーがわき出し、循環していてエネルギーが強いその場所を動物は感じ取っているため、いつもそこに寝ていたり、遊んでいたりするものです。

我が家の猫たちもいつもゴロゴロしている場所があります。その「気が湧き出す場所」こそが鬼門です。鬼門とは北東の範囲の事をいいます。鬼門から湧き出した気は、裏鬼門と呼ぶ対面の南西方向へ流れていきます。

よく観察してみると動物は体調を崩したらいつも鬼門か裏鬼門で休んでいることが多いものです。ペットにとっては居心地がいいし体調が整う方位が鬼門なのです。

ここからは鬼門について改めて解説してきます。

鬼門は生門・気門・起門・貴門

鬼門とはいったい何なのでしょうか?なぜ鬼門は邪気があると思われているのでしょうか。

本来鬼門の意味は「生門」で、エネルギーが生まれる方位のことを意味するのです。気が湧き出す方位であるため「気門・起門」、貴重な方位であるため「貴門」と書く場合もあります。

鬼門は邪気の出る方位ではありません。

大変パワフルなエネルギーが満ちる方位であることから、一説には鬼の門と書いて恐れさせたのは、支配層がパワーを活用したかったため、一般の人にこの方位のエネルギーを使わせないようにさせるための情報工作だったという説があります。

風水には鬼門・裏鬼門の考え方は無い

鬼門・裏鬼門の考え方は風水にはありません。家相の考え方です。風水と家相は使用する線(盤面)も着眼点も違います。そのため風水の盤(全方向を均等に分けた盤)を使用して鬼門・裏鬼門について言及する人の言うことを信じないようにご注意ください。

家相は360度に十二支を配置して鑑定を行っていきます。1つの干支の担当は30度です。北に子、北東に丑・寅、東に卯、東南に辰・巳、南に午、南西に未・申、西に酉、北西に戌・亥となります。東西南北は1種類の干支がそれぞれ担当し30度、北東、南東、南西、北西は2種類の干支が配置されるため60度の範囲が担当となるのです。

北東は角を持つ丑と牙を持つ寅が担当します。世の中の動物は角か牙を持ちますが、角と牙を両方持つ生き物は「鬼」です。そのため北東には鬼がいるとたとえられたとされています。風水の盤面は45度で均等に各方位を分けるため、このような理論展開ができません。そのため風水では鬼門・裏鬼門の考え方は無いのです。

鬼門と裏鬼門の範囲とは

上記のように鬼門とは北東60度全体の範囲をさします。その対面である南西60度の範囲が裏鬼門です。わりと範囲としては広いため土地の形状にもよりますが、一般的に言われるようにこの鬼門や裏鬼門の範囲全体に玄関や水回りを絶対に配置してはいけないとすると、良い動線の整った家を建てることは難しいのではないでしょうか。

鬼門や裏鬼門の範囲に水回りの設備の設置を避けられるならそれに越したことはありません。でも難しいケースがほとんどです。そんな場合に最低限抑えていただきたいのは、北東と南西の中心を結ぶ鬼門線上に浴槽、便器、シンク、コンロが乗らないようにすることです。わずかでもズレていれば、あとはこまめな掃除と換気を徹底していただければ問題ありません。

家の形が良ければ鬼門に玄関があっても大丈夫です。ただし鬼門の範囲は気の流れが早いので、きれいにしておかないとよどんだ気が家の中に広がってしまうためこまめに掃除をしましょう。

鬼門・裏鬼門の注意点

気が立ち上がる範囲は北東と書きましたが、北東60度の範囲でも特に寅の方位から気が立ち上がります。寅は土の中から芽が出ようとしている状態を表す象形文字です。動物のトラのことではありません。寅の範囲は気が立ち上がるところですから、コンクリートで全面を固めてしまわないように注意しましょう。

また丑の範囲は寅から立ち上がった気が、裏鬼門と呼ばれる南西申や未方位へ流れて行ってぶつかり、敷地全体に広がった後に家の中に入り屋根から抜けて戻る方位です。丑に糸偏をつけると「紐」という字になるようにまとめる、収めるという意味のある方位が丑にあたります。

このように鬼門と裏鬼門の範囲は気の出入り口であったり、流れが早い方位だったりするため全面をコンクリートでふさいでしまってはいけないのです。

鬼門や裏鬼門のスペースに駐車場のスペースとして取りたい場合は、一部でも良いので雨がしみこむ状態の場所を作ってください。コンクリートで全面を固めていなければ大丈夫なので、こちらの写真のように駐車スペースの間に砂利や土で切り目を入れるようにしても良いです。

駐車スペースと家の間のわずかなスペースでも良いので植栽ができたら理想的です。

プランターでは意味がありません。大地に雨がしみこむ状態だからこそ、大地からの気が立ち上がるのです。北東の範囲内のどこから気が立ち上がるかは毎日変わると言われています。わずかでも開いていればそこから気が出てきます。

もしコンクリートで埋めてしまっている場合は、可能な範囲で植栽ができるように整えましょう。

鬼門方位を強化するにはきれいにすることが大事です。鬼門や裏鬼門の範囲が汚れていればよどんだ気が、臭かったらその匂いが乗った気が家に入って来ることになります。きれいにすることできれいなエネルギーを循環させることができます。

不要なものを山積みにしていたり、植栽をしてあっても手入れをせずうっそうとした状態だったりすると良い気の流れが生まれません。気が生まれる場所だからこそきれいに整えておくことが大切です。

まとめ

鬼門と呼ばれる北東の範囲は不浄な場所ではありません。気が立ち上がるとてもエネルギーが強い範囲です。そのため動物や子供など純粋な気を持っているときは鬼門や裏鬼門の範囲で過ごしていることが多い傾向があります。鬼門を活用するとエネルギッシュになるため、庶民が活用しすると困ると思った支配層の人たちが良くないうわさを流したのではないかという説があるくらいパワフルな方位です。

だからこそコンクリートで全面を埋めてはいけません。花壇作ったり砂利を敷いたりして雨がしみこむ状態を作り気の循環を妨げないようにしましょう。


家相(間取り)が変われば人生が好転する

これまで運がないと感じたり、どれだけ頑張ってもうまくいかなかったりすることはないでしょうか。

例えば仕事であれば、ブラック企業で働いていて収入や休みが少なく、労働時間が長いわりに給料は良くないことがあります。その場合、体が疲れ切っていて調子が悪いです。

また健康であれば、「脳梗塞になった」「がんと診断された」「ヘルニアになった」などを含め、何だか体調がすぐれないことがあります。

家族関係も大きな問題です。夫婦仲、息子、親、兄弟との関係が冷えていると家で過ごすプライベート時間が居心地の悪いものになります。他にも人間関係という意味では、上司・部下、同僚、ママ友、近所づきあいなども関わってきます。

こうした問題を抱えている人の家相・風水を私は長年みてきました。それらに共通することは、どれも家相が悪いということです。例えば仕事運のない人は「仕事で信頼されにくいとされる間取りの家」に住んでいます。健康に問題のある方は「健康を害しやすい家相の家」に住み続けています。

そこで家相(間取り)を変えれば、1年以内にそれまでの人生が好転するようになります。