廊下は部屋と部屋を繋げる便利な空間です。玄関から目的の部屋に行くまでの間の動線を短くするために設けられます。ホテルや旅館などは、フライバシーの保護やセキュリティーを気にする必要があるため、廊下が無いと機能しませんが、一般の家庭の場合はどうでしょうか。

もし、家の真ん中を突き抜けるような廊下を設置してしまうと、家の中が2つに分断されてしまいます。このような間取りは家相鑑定上では、家族関係が悪くなってしまう間取りと判断します。

このページでは、廊下の役割と家族が健康で、なおかつ良い人間関係を保つために必要な廊下に関する考え方のポイントについてお伝えします。

廊下は部屋と部屋をつなぐもの

廊下とは、用途の違う部屋を切り替えたり、繋いだりするために設置するスペースです。例えば、リビングやダイニングにあるドアをあけたらすぐにトイレがあったり、お風呂の脱衣所があったりすると臭いや水を流す音、湿気が気になり、なんだか落ち着かない生活になるのではないでしょうか。

トイレやお風呂などは生活に必要な設備です。

しかし音が漏れることや湿気が居間まで入り込りこむことによるカビなどの衛生面が気になるなど、居間からダイレクトに出入りするにはちょっと気になる設備ではないでしょうか。そのため居間とトイレなどの設備を切り離したり、逆につなげたりするために廊下は設けられます。

このような性質上、家の真ん中あたりが廊下になることはよくあることです。しかし、廊下が家の真ん中に通っている間取りは「中廊下(なかろうか)」と呼び凶相(悪い家相)です。

家の中央に廊下があると凶相とする理由

中廊下の場合、左右が部屋で挟まれた状態になります。そうすると窓がなく光が届きにくく、1日中薄暗い状態になっていることでしょう。家相鑑定では「家の中心=生活の中心」と考えるのです。つまり家の中心が暗いと、悩み苦労の多い「暗い生活」になってしまうと捉えます。

この判断の理由は、日が昇り明るいはずの日中に暗い状態になっていることは不自然であり、そのバランスの悪さが、家族内で問題を発生させてしまうと考えるからです。その問題は、表面からは分からないもので、家族以外には理解しづらく、外に出せない悩み苦労であると言えます。

「外に出せない悩み苦労」とは、ご近所からはうらやましいがられるような生活に見られているけれど、実は親族問題を抱えているとか、世間では明るく愛想の良い旦那さんだと思われているけれど、実はお酒が入ると家族に暴力をふるう(DV)などといったことです。

家の真ん中は自然の光が入る間取りにしましょう。決して階段、廊下、収納など暗がりにならないように気を付けてください。家の中心は、なるべく家族全員で使う部屋を配置するようにしましょう。家の真ん中を廊下にしない配置は、間取りの工夫で実現することが十分に可能です。

廊下で家を2分する間取りは家族分断を引き起こす

家族がもめる分断の相

廊下は、家の中を南北や東西に二分するような配置にしてはいけません。

上図のような間取りは「分断の相(ぶんだんのそう)」と言います。家族に一体感がなく、二手に分かれてもめてしまう生活になります。

同居であれば、祖父母夫婦と息子家族との間で意見の対立したり、親子関係が断絶したり、一つ屋根の下に住む家族なのに、二手に分かれて争いが起こってしまうのです。

さらに、玄関に入ると奥まで続く長い廊下が目に入ります。部屋が左右に分かれているので、家族と顔を合わせることなく、目的の部屋へ入ることが可能です。これでは、家族の交流が少なくなります。

上図の家にお住いの相談者さんに家族関係についてお聞きすると、同居している実母と子供(祖母と孫の関係)の交流が同じ家に住んでいるのに全くないとのことでした。確かに二手に分かれていて「家族なのにどうしてうちはこうなのだろう」と複雑な心境になる事が多いそうです。

家族が仲良くまとまり、固い絆で結ばれることを家相では理想的な生活であると考えます。真ん中に廊下が突き抜けている間取りは、家族関係を分断し、悪くする凶相の間取りです。家族が一つにまとまり、固い絆で結ばれた円満な家庭を実現するためにはリフォームをお勧めします。

中廊下の凶作用を回避する対策とは

どうしても真ん中に配置するしか選択肢が無い場合は、長い辺の3分の2までの長さで抑えましょう。

廊下の突き当りは部屋であることが理想的です。行きつく先が「トイレ」という間取りは避けてください。トイレは「不浄の場」と考えられ、凶の影響を持つ設備です。気の流れを弱めてしまいます。

また、天窓から採光が取れるように工夫をしたり、電気を明るめにして日中にはつけるようにしたり、自然光が入る時間帯に暗くならないように配慮してください。夜は電気を消しても構いません。

ここまで述べてきたように、廊下は家の中央に配置してはいけません。家の中央部分が暗くなることとで悩みや苦労を生み出しやすい家相となることと、気の流れが滞りやすくなるからです。

特に家の真ん中を貫き間取りを二分するような配置は大凶の家相となります。家族関係が悪くなりますので避けましょう。

どうしても中央に廊下を配置せざるを得ない場合は、明るい自然光が入りやすいように工夫をしてください。また、長さは1辺の3分の2以内に収めるようにしましょう。

渡り廊下で別棟をつなぐと大凶になる

先ほどの分断の相であると紹介した家の問題点は、真ん中を貫く長い廊下だけではありません。渡り廊下で別棟を繋いでいることも大きな問題を引き起こしています。

別棟を渡り廊下で繋いだことにより、オレンジ色の斜線部分が大きく引っ込んでしまっています。これは「大欠け(おおがけ)」といい、大変悪い家相です。この位置は北西で「主人の場所」にあたります。

この点について、相談者さんにお聞きしましたところ、渡り廊下を設置してから、同居していたお父さんと旦那さんを相次いで亡くされたそうです。主人の場所である北西に大きな欠けを作ってしまったことが原因だと言えるでしょう。

また、西にも欠けが生まれています。西は金運や人としての悦びを司る方位です。稼ぎ頭を失って悦びがなくなり、金運が落ちたことを物語っています。

渡り廊下で繋がなければ、別棟は「張り(はり)」と呼び、良い現象をもたらしてくれる吉相となるのです。ほんのわずかなことで、吉凶が大きく分かれてしまいます。渡り廊下で別棟を繋ぐことは絶対にしないでください。

回り階段は孤立を生む

古い家には、このような中央の部屋を廊下で囲んだ間取りが多くみられます。これは回り廊下(まわりろうか)と言って、凶相の間取りです。

出典:Sakura

この中央の部屋を使用する人が、家族の中で孤立することになります。また、窓からの光を取り入れにくいため、常に暗い状態になります。家の中央は明るい状態であることが理想的です。

さらに、部屋の周囲が廊下ですから、冬場はかなり冷え込むことでしょう。健康面でも悪い影響があるので、このような間取りの場合はリフォームをお勧めします。

まとめ

廊下は部屋と部屋を繋いだり、用途の切り替えたりと使い勝手の良いスペースです。しかし、家の真ん中に配置することは避けましょう。家の中央に配置すると、光が入りづらく暗くなります。家の中心は、明るさを保つようにしましょう。

家の中心が暗くなると、生活の中心が暗くなる事に繋がります。つまり、心の奥に悩みや苦労を持つ人生になるのです。

家相と間取りの悪さは住人の生活に悪影響を及ぼします。家族みんなが健康で仲良く悦びを持ちながら生活していけるように、廊下の配置には十分に気を付けましょう。


家相(間取り)が変われば人生が好転する

これまで運がないと感じたり、どれだけ頑張ってもうまくいかなかったりすることはないでしょうか。

例えば仕事であれば、ブラック企業で働いていて収入や休みが少なく、労働時間が長いわりに給料は良くないことがあります。その場合、体が疲れ切っていて調子が悪いです。

また健康であれば、「脳梗塞になった」「がんと診断された」「ヘルニアになった」などを含め、何だか体調がすぐれないことがあります。

家族関係も大きな問題です。夫婦仲、息子、親、兄弟との関係が冷えていると家で過ごすプライベート時間が居心地の悪いものになります。他にも人間関係という意味では、上司・部下、同僚、ママ友、近所づきあいなども関わってきます。

こうした問題を抱えている人の家相・風水を私は長年みてきました。それらに共通することは、どれも家相が悪いということです。例えば仕事運のない人は「仕事で信頼されにくいとされる間取りの家」に住んでいます。健康に問題のある方は「健康を害しやすい家相の家」に住み続けています。

そこで家相(間取り)を変えれば、1年以内にそれまでの人生が好転するようになります。