風水や家相の本を読むと、必ず「鬼門(きもん)にお風呂があると良くない」と書いてあることでしょう。初めて見た方は「鬼門ってなに?」と思うのではないでしょうか。

「鬼が入ってくる門」と書いて「鬼門」ですから、何やら怖いイメージだけは伝わってくることと思います。そもそも鬼門がどこのことを指していて、そこにお風呂があったらどうなるというのでしょうか。

このページでは、風水や家相の本を見ると必ず触れられている「鬼門」についての解説と「鬼門にお風呂があると良くない」とされる理由と対策についてお伝えしていきます。

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鬼門ってなに?

「鬼門(きもん)」という言葉は、家相や風水を気にする方にとっては、とてもよく目にする言葉です。しかし、初めて見たり、聞いたりした方には、そもそも、どこのことを鬼門と言うのかも分からないと思います。また、鬼の門と書きますから、あまり良い印象を受けないのではないでしょうか。

鬼門の場所(方位)はどこ?

「鬼門」と呼ばれる場所は「北東」の方角です。そして、鬼門の反対側が「裏鬼門(うらきもん)」と呼ばれる南西になります。そして、北東と南西の真ん中を貫く線を「鬼門線(きもんせん)」または「鬼門ライン」と呼び、気の流れが早く激しく入り乱れる場所と考えるのです。

では、なぜ、鬼門や裏鬼門、また、鬼門ラインを気にする必要があるのでしょうか。このあと解説していきます。

鬼門と呼ぶ理由

なぜ、鬼門と呼ばれるようになったのでしょうか。

家相学では、どの方位に何があり、どんな形になっているかで吉凶を判断していきます。その際に、360度を30度ずつに分け、それぞれに干支を配置しているのです。このとき、東、西、南、北は30度、北東、東南、南西、北西は60度の範囲とします。(上図参照)

つまり、東、西、南、北に配置される干支は1種類、北東、東南、南西、北西は2種類の干支が配置されるのです。北は子、北東は丑と寅、東は卯、南東は辰と巳、南は午、南西は未と申、西は酉、北西は戌と亥が配置されています。

このとき、北東に配置されているのは丑と寅です。丑はツノがあり、寅はキバがあります。地球上でツノとキバ両方を持つ生き物は存在しません。ところが、鬼はツノとキバの両方を持ち合わせています。

そこで、丑と寅が配置される北東のことを「鬼がいる方位」「鬼が出入りするところ」として、鬼門と言うのです。

鬼門の注意点

北東を鬼門と呼ぶ理由が分かったけれど、どうしてそこが「危険」だとか「注意が必要」などと言われるのでしょうか。ここではその点について解説していきます。

上記では、北東には丑と寅の干支が配置され、そのことで「鬼がいる」と考えると解説しました。鬼には「怖い、気性が荒い」などのイメージがありませんか?

鬼門と呼ばれる北東は、日当たりが悪く、ジメジメしやすい方位です。とても冷えるので、健康面でも衛生的にも管理がしづらい方位と言えます。うっかり汚れを溜めてしまうと、そこからカビが発生したり、悪臭がしたりするるため、注意が必要なのです。身体の弱い人や小さなお子さんが、カビをうっかり吸い込むと体調を崩してしまうことでしょう。

特に、北東とその向い側の南西の真ん中を結ぶ「鬼門線」の上は、気の切り替えが行われ、気の流れが激しいと言われています。鬼も気性が荒いイメージではないでしょうか。そのため、北東や南西は落ち着いた部屋として使いたいのです。

鬼門にあると良くないとされる「お風呂、トイレ、キッチンなどの水回り」「電化製品」「ゴミ」を、置くと、激しく動く気にそれらの持つ「負」のエネルギーが乗せられ増幅します。

水回り

お風呂やトイレはいずれも身体の汚れを落とす場所です。とても汚れやすく、マイナスの気を発生しやすい設備と言えます。鬼門線上は気が激しく動いているため、汚い物があるとその物が持つ「汚れた気」を家中に広めてしまうのです。そのため、水回りは鬼門線上に配置しないようにと言わています。

電化製品

気が激しく流れる鬼門線上に電化製品を置くと壊れやすいのです。特に、モーターを使用している製品は狂いやすく、壊れやすいので注意しましょう。動かせるものはすぐに場所を移動してください。

鬼門にお風呂があるとどうなるのか

鬼門にお風呂などの水回りがあるとマイナスの気を家の中に広めたり、家電製品が壊れやすくなるため良くないということはお分かりいただけたと思います。さらに生活していくうえでも鬼門にお風呂があると問題が生じやすいのです。では、どのように良くないのでしょうか。

家相鑑定上、北東の状態はその家に住む人の親、兄弟、親戚関係、相続、土地などの状態を表す場所としています。

つまり、北東にたくさんの水を使うお風呂があるということは、何かを決断をしたり、行動をしたりするときに、親や兄弟、親戚などの血縁関係から「水を差される(=反対される・口を挟まれる)ことが多い」と判断するのです。

また、北東は人体では骨や関節を担当します。そのため、北東にお風呂があるご家庭では、骨、関節の疾患を抱える方が多い傾向にあります。腰の椎間板ヘルニアや側弯症なども、北東にお風呂がある家にお住まいの方が抱える問題の一つといえるでしょう。

鬼門にお風呂場がある場合の対策

今現在住んでいる家を確認すると、鬼門にお風呂があるという方もいらっしゃることでしょう。理想を言えば、場所を変えて家相を良くしてもらいたいものです。しかし、変更をするには時間と手間とお金がかかります。

これから家を作る方や、リフォームを予定していて、場所の変更が可能な方以外は、動かすことができません。そんな時は、どうしたら良いのかとよくご質問をいただきます。

そんな方に意識してもらいたいことは下記のとおりです。

とにかくキレイにする

とにかく、毎日掃除をして綺麗な状態を保つようにしましょう。

貯め水はしないことです。お風呂のお湯を洗濯に使用するご家庭もあるでしょう。しかし、お風呂に使用した水は、その日の汚れや疲れなどが含まれています。そのような、マイナスエネルギーたっぷりの水で洗った洗濯物を着ることは、風水では運気を下げてしまうと考えますからやめましょう。

お風呂の水は、家族が使用した後速やかに抜いて、最後に入った人はお風呂を洗って出てきてください。排水溝に溜まった髪の毛なども毎回取り除きましょう。できれば、髪の毛を取るだけでなく、排水溝の周りも洗うように心がけてください。

排水溝の掃除を怠ると、ヘドロ状になって、臭いにおいが発生します。特に鬼門にあるお風呂がそのような状態だと、家じゅうにその気がめぐってしまうことになり大変です。そう考えると、かなり気持ちが悪いのではないでしょうか。家族のためにも、ぜひ排水溝の掃除も意識的に行ってください。

そして、しっかり換気をして、湿気を貯めこまないようにしましょう。

色合いを工夫する

鬼門は土のエネルギーが強い方位です。水は土によって堰き止められてしまいます。そのため、土と水とは相性が良くありません。

水と土のエネルギーをつなぐ色は、オレンジ、ピンク、金、銀、光沢のある色です。また、北東のもともとの色はベージュ(茶系の色)になります。

もともとの色であるベージュを主体とし、水と土のエネルギーをつなぐ色を用いて、北東のエネルギーを高めましょう。洗面器、椅子、タオル、シャンプーボトル、石鹸置きなど、小物の色を意識して揃えてください。

観葉植物を置く

お風呂場に観葉植物を置きましょう。植物は呼吸をすることで、空気をきれいに浄化してくれます。

浴室は、湿気を含んだ汚れた気を放出しやすい場所です。このような浴室の気を、植物が整えてくれます。このとき、北東は陶器と相性が良いので、植物を植える鉢は陶器のものにしてください。

ひとことで観葉植物と言っても、いろいろな種類があります。浴室の中に置くことができる種類のものもありますから、ぜひ置いてくださいね。

親・兄弟・親戚づきあいを良くする

北東(鬼門)にお風呂があると、親・兄弟・親戚づきあいに問題を抱えやすいのですが、だからと言って、そのままにしておいて良いものではありません。

そういう問題を抱えやすいことを把握したうえで、「じゃぁどうするか」という解決を目指していく意識が大切なのです。そのままにしておくと、どんどん悪い方向へ進んでしまいます。このまま改善せず、意識もしないで生活していくと、問題が生じるよと家相は教えてくれているのです。

家相は、幸せな人生を歩んでいくための知恵や知識を集結させた学問ですから、家相学上良いと言われる対策をしていくと生活の質が変わります。

もし、可能であれば、場所を移動することも一つの方法ですし、ここまで述べてきたように、綺麗に掃除をすることや色合いを工夫することも、改善策と言えるでしょう。

鬼門にお風呂があるということは、「親・兄弟・親戚関係に問題を抱えやすい」とまず知ること、そして、なるべく関係性を良くしようと意識していくことで、鬼門にお風呂があることによる凶作用(親子の問題や骨・関節の不調)をある程度抑えることができます。

まとめ

北東(鬼門)は、気が激しく流れ、乱れやすい場所です。鬼門に汚い物(ゴミなど)を置くと、家の中の気が全体的によどんでしまいます。

北東は、なるべく綺麗に整えて、落ち着いた使用用途で使いたい部分です。お風呂は、湿気が多く汚れを貯めやすい場所なので、北東(鬼門)には配置しないようにしましょう。

しかし、もうすでに北東にお風呂があるご家庭は、このページでの述べてきた対策(掃除と換気、色の工夫、親子関係を良くする心がけなど)を意識的に行って、凶作用がなるべく出ないように生活をしてください。

しかし、それでも、鬼門にお風呂がある事実は変わりません。なるべく早急に、リノベーションをして場所を移動させましょう。移動させると、自然と親子関係の問題や骨、関節の調子が良くなります。

これから間取りを考える方は、北東(鬼門)にお風呂を配置することのないように気を付けてください。親子関係に問題がある方は、ついつい北東にお風呂を配置してしまうものです。

どうしても北東に配置せざるを得ない場合は、せめて鬼門線上から浴槽を外して配置してください。それでだいぶ軽減されます。


家相(間取り)が変われば人生が好転する

これまで運がないと感じたり、どれだけ頑張ってもうまくいかなかったりすることはないでしょうか。

例えば仕事であれば、ブラック企業で働いていて収入や休みが少なく、労働時間が長いわりに給料は良くないことがあります。その場合、体が疲れ切っていて調子が悪いです。

また健康であれば、「脳梗塞になった」「がんと診断された」「ヘルニアになった」などを含め、何だか体調がすぐれないことがあります。

家族関係も大きな問題です。夫婦仲、息子、親、兄弟との関係が冷えていると家で過ごすプライベート時間が居心地の悪いものになります。他にも人間関係という意味では、上司・部下、同僚、ママ友、近所づきあいなども関わってきます。

こうした問題を抱えている人の家相・風水を私は長年みてきました。それらに共通することは、どれも家相が悪いということです。例えば仕事運のない人は「仕事で信頼されにくいとされる間取りの家」に住んでいます。健康に問題のある方は「健康を害しやすい家相の家」に住み続けています。

そこで家相(間取り)を変えれば、1年以内にそれまでの人生が好転するようになります。