家を建てる際に気になることの一つに、生活排水(汚水)の処理方法があります。一般的に汚水の処理方法は「下水道」か「浄化槽」のどちらかです。人が多い地域では、下水道が整備されていることが多い傾向にあります。

下水道とは、地下に設置された下水道管を通じて、汚水を下水処理場で処理するシステムです。下水処理場に集められた汚水は、浄化して海や川に戻します。

浄化槽とは、微生物の力で汚水を処理する設備で、各家庭の敷地内に設置し管理するものです。

家相では、浄化槽を不浄なものとして扱います。そのため、設置位置に気を付けなくてはいけません。

このページでは、浄化槽の設置位置を決める際に気を付けてほしいポイントをお伝えしていきます。

家相における浄化槽とは

下水道の整備がされていない地域に家を建てる際には、浄化槽の設置が必須になります。浄化槽は、下水処理施設を自宅の敷地内に設けているようなものです。

最近の浄化槽は、大きさがコンパクトになりました。また、年に1回から2回程度しなくてはいけない清掃や点検も扱いやすくなっています。写真の手前が浄化槽の蓋です。

ただ、以前より性能が良くなり、浄化槽そのものの大きさが小さくなったとはいえ、中には浄化槽の設置してあるあたりのにおいが気になるという人もいます。設置場所が大きな窓のすぐ近くで、風が通る場所だった場合は、家の中ににおいが入ることもあるため、窓の配置や大きさを考慮したほうが良いでしょう。

また家相では、浄化槽を不浄のものとして扱います。しかしだからと言って、その地域で住宅を建てて生活をしていくうえで、浄化槽を設置しないわけにはいきません。

それでは、どこに設置すると良くない影響を極力抑えることができるのでしょうか。

家相で見る適切な浄化槽の設置位置

浄化槽は地中に埋めるものであるため、設置位置に気を付けて設置しなくてはなりません。

というのも家相では、家を建てる敷地の吉凶も住人の生活の質を左右すると考えるからです。これを敷地相(しきちそう)と言います。浄化槽の設置方位が悪いと、敷地相を悪くしてしまうのです。

浄化槽の設置方位はどこから判断する?

浄化槽の設置方位の吉凶を判断する際には、建物(家)の中心から判断します。建物の中心とは、その建物の重力の中心です。

重力の中心を割り出す際には、ウッドデッキ、ベランダ、玄関ポーチなど、外気にさらされている部分は建物に含めません。しかし、サンルームは外気と遮断された空間であるため含めます。出窓は窓の部分だけで、地面から出ていない場合は含めません。

建物の形が出せたら、下の写真のように図面を切り取って、先のとがったものに乗せてバランスの取れるところが重力中心です。

このように建物の中心が出せたら、土地の図面と合わせて家と敷地の関係性を確認しましょう。浄化槽だけでなく、車庫の位置や物置の設置方位に関しても、土地の中心ではなく、家の中心から見た方位で判断します。

鬼門・裏鬼門に浄化槽の設置は避ける

建物の中心が出せたら、土地と合わせて考えていきましょう。

下の写真のような土地の形で、家を奥に配置した場合、浄化槽を置く位置として検討しがちな場所は、グリーンで示したあたりになるのではないでしょうか。

この家の場合、浄化槽の設置を考えている場所が、家の中心から見て裏鬼門(うらきもん)と呼ばれる南西の方位です。さらに、鬼門(きもん)と呼ぶ北東の中心と南西の中心を貫く「鬼門線(きもんせん)」の上にかかっています。

家相や風水では、鬼門と裏鬼門に浄化槽の設置は避けるべきと考えるため、おすすめできません。とくに鬼門線上は避けなくてはいけません。

鬼門に浄化槽の設置は避けるべきとする理由

家相を鑑定する際には、360度の方位を干支で考えます。1つの干支の担当範囲は30度です。北は子、北東は丑と寅、東は卯、東南は辰と巳、南は午、南西は未と申、西は酉、北西は戌と亥となります。

このように、北東には丑と寅が配置されています。丑は角があり、寅は牙がある動物です。地球上には角と牙の両方を持つ生物は存在しません。しかし、昔から言い伝えられている「鬼」には、角も牙もあります。そこで、北東には鬼がいるから注意するようにと伝えられたのです。

また、干支は動物だけではなく、それぞれの持つ気の性質を植物の成長の象形として示しています。

たとえば、寅は地中にまかれた種から芽が出て、地面が盛り上がっている様子を示す漢字です。そのため、寅の方位は地中から気が立ち上がる方位としています。そして、丑は糸偏をつけると「紐」です。寅の方位から立ち上がった気が、土地をめぐり丑の方位でまとまり、縛られて納まる場所と考えられています。

このように、土地の気は寅から立ち上がり、丑に戻っていく流れがあるため、鬼門に浄化槽を埋めると不浄の気が敷地内に廻ることになってしまうのです。

このような理由を伝承する際に、昔の人々は「鬼がいるから北東は注意するように」と簡単に伝えたのでしょう。

裏鬼門に浄化槽の設置を避けるべきとする理由

気の流れは、上記のように寅の方位から立ち上がって丑の方位に戻ります。その流れの中で、北東の寅方位から立ち上がった気は、そのまま土地の中心を通り、裏鬼門である南西にぶつかるのです。

北東の寅方位から立ち上がった際に、活気がある良い気が立ち上がったとしても、南西にぶつかったときに不浄なものがあると、気のパワーが落ちてしまいます。

この図のように、裏鬼門にぶつかった気は、敷地内をめぐります。その後、玄関から家の中に入って、1階から2階をめぐり屋根から抜けて北東の丑に戻るのです。そのため、鬼門方位に問題がなくても、裏鬼門に浄化槽があると、不浄なもので汚されたり、パワーが落とされたりした良くない気が家の中に入ってしまいます。

また、南西はその家に住む人の「実行力」や「生活基盤力」に影響を与える方位です。これらに悪い影響が出ると、働く意欲がそがれてしまいます。このような理由から、裏鬼門である南西に浄化槽を設置してはいけないと考えるのです。

鬼門線上に浄化槽があるとどうなる?

ここまで述べてきたように、鬼門と裏鬼門は気の流れと質に影響を及ぼすので注意が必要な方位です。特に鬼門線と呼ぶ、北東と南西の中心を結ぶ線は、気の流れが激しくて乱れやすい場所と考えられています。

もし、鬼門線の上に浄化槽を設置すると、その不浄の気が敷地全体へと広がるパワーがとても強くなるのです。つまり、通常よりもパワーが強く激しい汚れた気が、家の中に入ってくることになってしまいます。

新築の際には、浄化槽の設置位置は選べるはずです。くれぐれも鬼門(北東)と裏鬼門(南西)の方位は避け、特に鬼門線の上にはならないように注意しましょう。

浄化槽の位置で家相に悪影響が少ないのはどこ?

ここまで述べてきたように、浄化槽の設置位置で最も避けたいのは、鬼門線上です。たとえ鬼門線上ではなかったとしても、鬼門である北東と裏鬼門の南西の範囲は避けてください。敷地や家の中に悪い気を充満させてしまいます。

そのほかの方位はそこまで気を付ける必要はありません。たとえば南でも東でも大丈夫です。

玄関前の浄化槽は大丈夫?

玄関の前に浄化槽があると、家相的に良くないのではないかと思うのではないでしょうか。

確かに玄関から家の中に気が入るので、無いほうが良いです。しかし、ほかに設置するスペースがない場合は、設置していただいてかまいません。

浄化槽は玄関前であることを気にするよりも、鬼門の北東と裏鬼門の南西を避けて設置してください。

まとめ

下水道の整備がされていない地域に家を建てる際には、浄化槽の設置が必須になります。浄化槽とは、自分たちの敷地内の地中に埋める下水処理場のようなイメージのものです。

家相では、浄化槽を不浄のものとして扱います。そのため設置位置には注意が必要です。

家の中心から見て鬼門と呼ぶ北東方位と裏鬼門にあたる南西方位を避けるようにしましょう。鬼門からは気が立ち上がり、裏鬼門の南西から気が広がるからです。

鬼門と裏鬼門の位置に浄化槽があると、汚れた気を家の中に取りこむことになり、やる気や実行力が落ちてしまいます。

これから新築をする方は、浄化槽の位置がどこに来るのかも考慮して家の配置を考えてください。


家相(間取り)が変われば人生が好転する

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こうした問題を抱えている人の家相・風水を私は長年みてきました。それらに共通することは、どれも家相が悪いということです。例えば仕事運のない人は「仕事で信頼されにくいとされる間取りの家」に住んでいます。健康に問題のある方は「健康を害しやすい家相の家」に住み続けています。

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