家相の良い家を建てたいけれど、何から考え始めたらいいのかわからないと相談を受けることが多くあります。注文住宅の場合、何もないところから自由に設計できますが、基準がないため逆になかなか決められないものです。かえって制限がある方が、割とスムーズに話がまとまっていきます。
その点で考えると、「家相を良くしたい」という基準があると、通常の何も無いところから間取りを決定するよりも早く間取りを完成させることができるものです。
では、家相を良くするための基準とは何なのでしょうか。重要なのは家の形と水回りの配置です。
このページでは、良い家相の家を建てるための間取りの基準について解説していきます。
家の形が悪いと吉相の家にはならない
まずは家の形を吉相になるように整えましょう。
間取りも大切ですが、根本的に家の形が悪いと、いくら良い配置をしても凶相(悪い家相)なのです。吉相(家相の良い)の家の形とは、下図のような形をいいます。
家の端から出っ張らせる場合は、一辺の3分の1以内の幅に抑えましょう。3分の1以内に収まっている出っ張りを「張り」と言い、吉を引き寄せる形になります。その反対に、3分の1以上出っ張ってしまうと「欠け」と言って凶を生む形になってしまいます。
端からではなく、途中を出っ張らせる場合は、上図のように1辺の5分の1以内の幅に納めなくてはなりません。
5分の1以上出っ張らせてしまうと両サイドが「欠け」になってしまいます。「欠け」はその方位に該当する物事の悪い面をうみ出し、住人に悪影響を及ぼしてしまいますので注意が必要です。
土地の形や道路との兼ね合いを考慮しながら、家のどこを張らせるかを考えてみましょう。玄関を張り出させる場合が多い傾向にありますが、トイレや収納を張り出させているケースもあります。あなたの使い勝手の良いように配置してください。
玄関やリビングの位置を決める
すでに土地が決まっている場合は、玄関の位置がおおよそ決まってきます。土地と隣接する道路との関係で、玄関の配置を決めることになるからです。
例えば、土地に対して、道路が東にあれば、玄関の位置は東、東南、北東のいずれかになることでしょう。大体この辺だなというイメージだけでも持っておくとその後のことを考えやすくなります。
次に、道路の方向と大体の玄関位置のイメージのみが浮かんでいて、玄関の位置を確定していない段階で良いので、リビングはどこにしようかなと考えてみましょう。リビングは家族が集まる重要なスペースです。なるべく明るい日差しが自然と差し込み、風通しのいい場所をリビングにしてください。
水回りと相性の良い方位を知る
リビングにしたい場所がなんとなく思い浮かんだら、後はそのほかの生活に必要なトイレやお風呂などの設備を割りあてていきましょう。
主に、お風呂、キッチン、トイレなどの「水回り」と呼ぶ生活に無くてはならない設備をどこに設けるかということを家相では特に重要視します。
水回りに関する要点をまとめると下記の通りです。
- 水回りと相性の良い方位…東、東南、北西
- 水回りを置いてはいけない方位…西・北東の中心と南西の中心を結ぶ鬼門(きもん)ライン上・真北と真南を結ぶ正中線(せいちゅうせん)のライン上
- なるべく避けたい方位…北、南西、北東
順番に解説をしてきましょう。
五行図(ごぎょうず)で見る水と相性の良い方位
下の図は五行図(ごぎょうず)と言います。世の中の物事を5つの要素(木・火・土・金・水)に分けて考える五行思想に基づく図です。漢方薬の処方箋などに使用される東洋思想の基本にあたります。
緑色の矢印は相性が良い関係性で、黒い矢印は相性が悪い関係性です。
水回りの設備は「水」を使用しますので、性質としては「水」に属します。「水」と相性が良い緑の矢印でつながっている方位が水回りの設備の配置に適している方位です。つまり「東、東南、北西、西」が水の性質と相性が良い方位になります。ただし1点注意しなくてはならない方位があるのです。注意すべき方位は「西」です。西に水回りの設備を配置してはいけません。
西に水回りを配置すると金運が落ちる
西は、夕方からの西日がきつく、物を腐らせるチカラが強い方位です。
この「物を腐らせる」というチカラが強い西に水回りを配置した場合、残り水などがあるとすぐに腐ってしまいます。そのため、西に水回りを配置しないようにしたいのです。
また、西方位はその家の金運を左右する方位にあたります。そのため、西に腐ったものがあると金運を腐らせてしまうのです。
もし、キッチンが西にある場合は、水をたくさん使うだけでなく、火も使用することになります。その結果、金運を腐らせるだけでなく、燃やしてしまうことにもなるのです。
これらのことから家相鑑定では、西に水回りがあるとその家は金運がなく、浪費傾向の人が住む家と判断するのです。西は水と相性が良い方位に思えますが、金運を落としてしまうので、西に水回りは配置せず、東、東南、北西に設置するようにしましょう。
鬼門ライン上に水回りを配置してはいけない理由
鬼門ラインとは、北東と南西の中心を結ぶ一本の線のことです。
風水では、発展する良い土地の条件として、北と西は高く、南と東は低く開けている環境にあることを挙げています。このとき、土地の高低を分ける境界線が鬼門ラインにあたるのです。高低差のある所は気の流れが乱れます。
そのため、鬼門ライン上は不安定で激しい気が動く場所ととらえるのです。
水回りの設備というのは、カビが生えたり湿気がたまって空気がよどんだりしたり、汚れやすい傾向にあります。そのような掃除や管理に手がかかりマイナスの気を生み出しやすい水回りが、気の流れの激しい鬼門ライン上にあると、家の中全体に良くない空気を広めてしまうのです。
そのため、北東と南西に水回りは配置したくないのですが、間取り上どうしても難しい場合は鬼門ライン上に浴槽、コンロ、シンク、トイレのタンクがかからないように配慮してください。
正中線のライン上に水回りを避けたい理由
真北と真南を結ぶラインと真東と真西結ぶラインをそれぞれ正中線(せいちゅうせん)と言います。このライン上は、その方位のパワーが一番強まっているところです。
先ほど、東は水と相性がいい方位で、西に水回りを配置すると悪いことは先ほど解説しました。ここからは、真北と真南を結ぶ正中線についての解説をいたします。
北に水回りがあることで生じる悪影響とは
北は、五行図見ると水の性質を持つ方位です。
もともと水のエネルギーの強いところに水を多く使う水回りの設備を配置すると水のエネルギーが強くなりすぎてしまいます。北はもともと光があまり当たらず、暗く冷えやすい方位です。
部屋を作るにはあまり適さない方位であるため、北に水回りの設備をかためて配置する間取りは多くみられます。気持ちはよくわかりますが、そうすると、ますます冷えてしまい、いろいろな悩みや苦労する問題を引き寄せてしまうのです。
例えば、冬のお風呂を想像してください。温かかった居間から寒い北のお風呂へ行くとなると、かなりの温度差が発生してしまうでしょう。この温度差によるショックから倒れてしまうことをヒートショック現象といいます。社会的にも問題視されていますが、この現象は北のお風呂で良く起こります。
キッチンの場合でも、足元からの冷えはほかの方位にあるキッチンよりつらいでしょう。そのため、北にキッチンがあることの悪影響は女性に出やすいものです。主に、婦人科系の不調や冷え症、泌尿器系の病気として現れる傾向があります。
南に水回りがあることによる悪影響とは
南は五行図で見ると火の性質を持つ方位です。
火の性質を持つ南に水回りを配置すると、火は水に消されることでイメージできるように、エネルギーの対立が起こります。つまり、家族間でもめ事が起こりやすくなるのです。
キッチンの場合は火を使いますから、火のエネルギーがもともとあるところにコンロが持ってくることで火のパワーが強くなりすぎてしまいます。その結果、感情的な衝突が多くなり、カッとなりやすく、イライラすることの多い生活になっていくことでしょう。
さらに、シンクでは水を使用しますから、火と水の対立は免れません。そのため、穏やかな生活をおくることが難しいことは想像がつくのではないでしょうか。
多くの水を使用するお風呂を配置した場合も同じように考えてください。
このように、南に水回りを配置すると家庭内のトラブルは避けられません。水回りは南にならないように気を付けて間取りを考えましょう。
これらの点を踏まえて、水回りは東、東南、北西のあたりに配置するように考えてください。
まとめ
住むと運気の上がる家相の良い吉相の家を建てようと思っても、何から手を付けて良いのかわからない方は、このページで解説したことを参考に間取りプランを考えてみてください。
大体の配置を決めてから家の形を決定していけば、割とスムーズにまとまっていきます。その際、水回りの配置には十分に気を付けましょう。せっかく新築した後に家族同士がもめることが増えてしまったり、悩みごとが増えたり、金運がなくなったりしてしまっては残念です。
家の形と間取りをベストな状態にして、住むだけで吉を引き寄せる家を作りましょう。
家相(間取り)が変われば人生が好転する
これまで運がないと感じたり、どれだけ頑張ってもうまくいかなかったりすることはないでしょうか。
例えば仕事であれば、ブラック企業で働いていて収入や休みが少なく、労働時間が長いわりに給料は良くないことがあります。その場合、体が疲れ切っていて調子が悪いです。
また健康であれば、「脳梗塞になった」「がんと診断された」「ヘルニアになった」などを含め、何だか体調がすぐれないことがあります。
家族関係も大きな問題です。夫婦仲、息子、親、兄弟との関係が冷えていると家で過ごすプライベート時間が居心地の悪いものになります。他にも人間関係という意味では、上司・部下、同僚、ママ友、近所づきあいなども関わってきます。
こうした問題を抱えている人の家相・風水を私は長年みてきました。それらに共通することは、どれも家相が悪いということです。例えば仕事運のない人は「仕事で信頼されにくいとされる間取りの家」に住んでいます。健康に問題のある方は「健康を害しやすい家相の家」に住み続けています。
そこで家相(間取り)を変えれば、1年以内にそれまでの人生が好転するようになります。