玄関の様子はその家に住む人の生活を表す重要なスペースです。
さらに、風水や家相の観点からも「玄関はその家の運気を左右する場所」として重要視します。なぜなら、玄関は人の出入りだけでなく、運気の出入り口でもあるからです。
実は、幸運が入ってきやすい玄関と入ってこない玄関があるのです。玄関が凶相(悪い家相)の場合、いくら家の中の状態を良くしても良い運気が入ってきません。
このページでは、運気の良い気が入ってくる玄関に整えるポイントを解説してきます。
玄関の張り(吉)欠け(凶)の見極め
玄関とポーチの形状
風水や家相の考え方では、玄関から外の気が入ってきて、家の中をめぐると考えます。
このとき、玄関やポーチを外に張り出させて「張り(吉)」にすると良いエネルギーを家に引き込んでくれるのです。逆に引っ込んでいると「欠け(凶)」となり、エネルギーを引き寄せる力が弱く、場合によっては家全体にマイナスの気をもたらす可能性があります。
良い玄関とは、家族全員に健康と充実感を与えてくれるものです。
それでは、どのような形状が良い玄関なのか、具体的に解説していきましょう。なお、玄関の中の土間の部分は接客をしたり、靴を脱いだりする場所です。それに対して玄関ポーチは、屋根はあっても外気にさらされているスペースで、傘を閉じたりコートを脱いだりする場所をさします。
図①
図①の場合、ポーチ部分と玄関が外壁より内側にあり、家の中に入り込んでいる状態になっています。このような引っ込んでいる形状の玄関は、欠け(凶相)の玄関です。最近のローコスト住宅に多い形状で、2階の床部分が玄関ポーチの屋根を兼ねています。
このような形状の玄関は家相鑑定上良くありません。したがって、この形状の家を購入するのはなるべく控えるようにしてください。
図②
図②の玄関はポーチが張り出しています。玄関自体は外壁と同じライン上で、出ている状態ではないので、吉凶無しの無難な玄関です。
しかし、そで壁(外壁から飛び出した壁)があり、しっかりとしたポーチであるため、張り的な玄関と捉えてよいでしょう。このポーチ部分を引き戸などで囲って、風除室のようにし、外気と遮断する形状にすれば、完全に張りの玄関になります。
図③
図③の状態だと、玄関自体が張り出しているので、良い気を引き寄せるパワーの強い吉相の玄関です。
注文住宅などを検討している方は、玄関の形状を選べます。そのため図②や図③のような玄関とポーチを張り出させるようにしましょう。
張り(吉)と欠け(凶)の確認
張り(吉)と欠け(凶)の張り出しの幅には、注意点があります。その幅の大きさによって吉凶の判断基準がかわるからです。
張りと欠けの基準を知らないと、吉だと思っていたのにそうではないという可能性もあるため、よく確認するようにしましょう。
下図のa,bように、角から出ている場合は一辺の3分の1以内、cのように中央部分の場合は、5分の1以内の出具合でないと、張り(吉)にはなりません。それ以上出てしまうと、出すぎていることによる欠けができてしまいます。そのことによって、凶作用が発生してしまうのです。
このように、バランスよく玄関やポーチを外壁から出すことが必要です。張り出させてあれば、どのような幅でも良いということではないのです。
玄関の向き(位置)はどこにある?
先ほどご紹介した図①~③のような玄関が、家の重力中心からみてどの方角に位置しているかによって、起きてくる現象が変わります。
玄関の方位は、ドアの位置が東、南東、南、南西、西、北西、北、北東の八方位のどこに属しているかによって、確定します。
なお、ここでいう玄関とは、玄関ホール、土間(踏み込み)、シューズクロークを合わせた空間です。また、いくつかに方位がまたがる場合は、玄関のドアがどの方角にあるかを基準に判断してください。
方角の確定は、重力中心で見ます。一階平面図をコピーして切り取り、先のとがったものの上に乗せバランスが取れるところから各方位を当てていきます。
東、西、南、北は30度、東南、南西、北西、北東は60度のエリアです。360度を均等に割る盤面は家相鑑定では使用しません。
玄関の位置は、東、東南、北西だと幸運を呼び込みやすいとされています。中でも東や東南の玄関は朝日が入る方位で、風通しも良く、最適な方位といえるでしょう。しかし、欠けている(引っ込んでいる)場合は、その限りではありません。
各方角別玄関の吉凶効果
玄関の方位別に、要点と張り欠けの影響についてまとめました。玄関の位置を決定する際に参考にしてください。先ほどの図①は「欠け」の玄関、図②や図③の形状で適度な幅の玄関は「張り」の玄関となります。
方位 | 要点 | 張り(吉) | 欠け(凶) |
北 | 暗く寒い玄関です。インテリアや小物を暖色系にして、照明を明るいものにしましょう。 | 人間関係・家族関係が良くなります。健康運もアップします。 | 孤独感とさみしさを感じる生活になります。人間関係に問題が生じます。 |
北東 | 表鬼門の方位です。清潔に保つように心がけ、靴の脱ぎっぱなしなどが無いように注意しましょう。 | やる気があり、積極的な家族であまり家にいることが無いでしょう。 | 親族・家族・相続問題があるでしょう。腰が悪い家族がいることが多いです。 |
東 | 門出を意味する縁起のいい方位です。発展性があり、子育て世代におすすめの玄関です。 | 物事がどんどん発展していきます。積極的で活発になります。特に長男・主人が良くなります。 | コミュニケーションに問題がでます。落ち着きがなく、信頼を失うような出来事に見舞われます。 |
東南 | 風通し、日当たりともに最高です。事業経営者に特におすすめです。 | 活力があり、発展繁栄するとても良い玄関です。 | 売り上げが落ち、決断力に欠けます。また、結婚運のない家です。 |
南 | 湿気や明るさには問題はありませんが、張り欠けの差が大きい玄関です。 | 人気、名声を得て、評価が高く、勝負にも強く、活動的な家族になります。 | 離婚、一家離散の可能性が高い玄関です。 |
南西 | 裏鬼門に当たります。西日の影響で暑くなる玄関です。 | 基盤力があり、特に母親、妻としての立場にある人に良い影響のある玄関です。 | 実行力が伴わず、基盤力のない生活になります。 |
西 | 西日が入り暑くなりがちで、風通しも悪く、熱気がこもりやすい玄関です。 | 金運のある玄関です。悦び事の多い生活になります。 | 無駄遣いが多く、金運が無い玄関です。 |
北西 | 温度変化のあまりない玄関です。冬は寒く夏は西日の影響も受けます。 | 仕事・生活に充実感がでます。出世運もあり、主人に良い影響がある玄関です。 | 虚しさを感じるような出来事があったり、主人に問題が発生したりします。 |
玄関の役割
人は仕事や学校など家の外で、いろいろな出来事があり、たくさんの影響を受ているものです。
玄関は、外で身体についた要らないものを落とし、必要なものだけを家の中に持ち込ませる関所のような役割があります。不必要なものを家に持ち込まないために、一旦玄関でリセットしているのです。
このような考え方が根底にあることによって、日本の玄関は靴を脱いで上がり、靴に着いた土や雑菌が家の中に侵入しないように設計されています。
ただ、近頃のバリアフリー化によって、玄関と家の中との段差が全然ない設計が増えています。しかし、風水や家相上では、あまり運気が良いとはいえない玄関です。そのようなフラットな玄関だった場合は、場所を決めて、その場で靴を抜いで、外と中とのメリハリをつけるように心がけてください。
玄関はその家の顔のようなもの
ここまで述べてきたように、玄関はその家に入ってくる気を良くも悪くもする大切な場所です。そして、外と家の中とを区別する関所のような役割もあります。
どんなに素晴らしい家を建てても、玄関の形が悪い状態だと、家そのものの雰囲気や流れる気を台無しにしてしまいます。
引っ込んでいる玄関の場合は、張りの形の玄関に整えるようにしましょう。また暗くて空気がよどんでいると、来客からの印象が悪いだけでなく、住む人の気分も暗くなってしまいます。掃除をこまめに行い、靴が家族の人数よりも多く出ていないようにしてください。
まとめ
程よく張り出している良い形状の玄関を作ると良い気を招き入れて、その家に住む人全員に良い影響を与えてくれます。逆に外壁より引っ込んでいる玄関だと、悪い(凶)影響を生活の中で受けてしまうのです。
引っ込んでいる形状の欠けた玄関だとしたら、風除室を設けたり、リノベーションをしたりする方法で回避しましょう。また、どうしても難しい場合は、別棟を作り張りを設けるなどの対策も可能です。
良い運気を呼び込むために、玄関をより良い形状にしてください。そして、いつもきれいにして、風通しを良くすることを心がけ、その家に住む人全員の運気を上げましょう。
家相(間取り)が変われば人生が好転する
これまで運がないと感じたり、どれだけ頑張ってもうまくいかなかったりすることはないでしょうか。
例えば仕事であれば、ブラック企業で働いていて収入や休みが少なく、労働時間が長いわりに給料は良くないことがあります。その場合、体が疲れ切っていて調子が悪いです。
また健康であれば、「脳梗塞になった」「がんと診断された」「ヘルニアになった」などを含め、何だか体調がすぐれないことがあります。
家族関係も大きな問題です。夫婦仲、息子、親、兄弟との関係が冷えていると家で過ごすプライベート時間が居心地の悪いものになります。他にも人間関係という意味では、上司・部下、同僚、ママ友、近所づきあいなども関わってきます。
こうした問題を抱えている人の家相・風水を私は長年みてきました。それらに共通することは、どれも家相が悪いということです。例えば仕事運のない人は「仕事で信頼されにくいとされる間取りの家」に住んでいます。健康に問題のある方は「健康を害しやすい家相の家」に住み続けています。
そこで家相(間取り)を変えれば、1年以内にそれまでの人生が好転するようになります。