中庭や渡り廊下などがあり、家の形がコの字型になっている物件があります。中庭がある家は、どの部屋からも庭木のグリーンが視界に入り、自然光をたくさん家の中に取り込むことができる間取りです。そのため、広々とした雰囲気を生活の中で感じられることが、この間取りが選ばれる理由でしょう。

しかし、風水・家相の観点からみるとコの字型や中庭のあるロの字型の家は、大凶(かなり運気の悪い形)と判断します。その理由について、このページでは解説していきます。

家の中心が外になることによる弊害

風水や家相は人がより良い生活をしていくための先人の知恵の結晶です。「問題や悩み、苦労など不幸な出来事が起こりやすい家」「家族みんなが健康で充実した生活をおくることができる家」それはどのような形状をしているのかということを伝承した結果が、現在の風水や家相の鑑定に活かされているのです。

コの字やロの字の形状が凶相とされる理由

コの字型やロの字型の家は、問題、悩み、苦労、不健康な状況に陥りやすい家に分類されます。その原因は、家の重力中心が中庭などの部分にあたり、家の外になってしまうからです。

風水や家相は家の中心を「太極(たいきょく:すべてを生み出す根源)」として、とても大切に考えます。これは、家相学の原点である易学からきていて、「太極からすべてのものごとが発生する」と捉える思想です。つまり、太極(家の中心)が家の中に無いと、良いことが何も生み出せない家ということになります。

家の中心とは、1階平面図における重力の中心です。玄関ポーチ、出窓、ベランダ、ウッドデッキは含まず、サンルーム、風除室は加えて割り出します。

つまり、雨や風が吹き込む部分は外として扱うのです。ほかにも、出窓のように地面に設置されていないものは含みません。風除室やサンルームは外気と遮断されていて、地面に設置されているので家の中と考えるのです。

1階平面図をコピーして上記の条件に沿って形を切り取り、先のとがったものの上に乗せ、バランスが取れたところが重力中心になります。

この方法でもし、以下の図のように重力中心が家の中に無いか、もしくは、家の中にギリギリ入るかどうかといったところになる場合は、家の中に中心が無い家と判断します。

この図のように家の中心が外にある家は「大凶の家相」と風水や家相鑑定では判断します。この理論は、コの字型の家だけでなく、家の中央に坪庭のあるロの字型の家にも該当するものです。したがって、コの字型の家や中央に坪庭のあるロの字型の家は、風水や家相鑑定上家族関係、仕事、健康面で問題が浮上する家とします。

気の流れと家の中心

環境などの外の気は、玄関から入ってきて家の中心に向かって流れてきます。もし、中心が家の中に無いと気の流れがスムーズに行かず、乱れ分散してしまうのです。

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このことによって、コの字型やロの字型の家に住んでいる人は、いろいろな物事がスムーズに進まなかったり、身体の調子が悪くなったり、家族関係に支障が出たりするでしょう。

家の形の悪さが身体の不調として現れる

家の中心からみて各方位には担当する身体の部位があります。この見方は、足を「北」頭を「南」として、家全体を人の身体と捉えてみていく方法です。

コの字やロの字の形状になっている家だとすると、中庭やウッドデッキなどが中心になっていることになるでしょう。このとき、身体の中心が無い状態になります。これは、内臓疾患になる可能性を示唆しているのです。また、コの字型の家の場合は、中央に続く部分が空いていることになりますから、ほかにも必ず足りていない部分が出てきてしまうはずです。

コ型部位2

たとえば、家の形状が上記のような場合は、内臓に当たる中央と南の「目、心臓、頭」の部分が足りません。この部位に不調を感じる家族がいることでしょう。症状として表れてくるタイミングや症状の程度は千差万別です。

いま現在不調が無い場合でも、今後注意してください。大事にならないよう早めに家の修繕をしましょう。

家族の誰に影響が出るかを確認する

そして、家の形状がコの字の場合、病気やケガなどが家族の誰に現象として現れるかを、生年月日や家族の中での役割から割り出せます。

もし、家族の中に、家の形状の足りない部分と一致する九星の星を持つ人がいる場合は要注意です。また、家族構成の中で、たとえば南西がその家の主婦や母親の役割をみる方位と定められているように、足りない部分が影響を及ぼす立場にあたる家族が住んでいると、さらに不調になる可能性が高いといえます。

コの字

生年月日から割り出すとは、生まれ年からみる九星の分類をさします。下記の簡易表でご家族の本命(ほんめい)星を確認してみましょう。

<本命星簡易表>
平は平成生まれ、何も書いていない場合は昭和生まれ年です。

  • 一白水星:平2年 56年 47年 38年 29年 20年 11年
  • 二黒土星:平1年 55年 46年 37年 28年 19年 10年
  • 三碧木星:平9年 63年 54年 45年 36年 27年 18年 9年
  • 四緑木星:平8年 62年 53年 44年 35年 26年 17年 8年
  • 五黄土星:平7年 61年 52年 43年 34年 25年 16年 7年
  • 六白金星:平6年 60年 51年 42年 33年 24年 15年 6年
  • 七赤金星:平5年 59年 50年 41年 32年 23年 14年 5年
  • 八白土星:平4年 58年 49年 40年 31年 22年 13年 4年
  • 九紫火星:平3年 57年 48年 39年 30年 21年 12年 3年

※九星気学は立春(2月4日)を新年とするため、1/1 ~ 2/3生まれの人は前年とします。例:昭和56年2月1日生まれの人は一白水星ではなく、二黒土星となります。

つまり、上の図のような家の中心から南が無いコの字型の家に、「本命星が九紫火星の人」「次女」が住んでいると、ほかの家族よりも人生や身体に悪い影響が出やすいということになります。

コの字型やロの字型の家が引き起こすデメリット

これまで述べてきたことを表にまとめてみます。このように、家相鑑定では方位だけでなく、色々な現象や身体の部位、生まれ年の九星、家族構成を確認しているのです。

方位 身体の部位・症状 九星 家族
腎臓・泌尿器・冷え 一白水星 次男
北東 腰・関節・肩 八白土星 三男以降
喉、声、肝臓 三碧木星 長男
東南 呼吸器・神経・毛髪 四緑木星 長女
目、心臓、頭 九紫火星 次女
南西 胃、婦人科系 二黒土星 主婦、母、妻
西 歯、口腔、肺 七赤金星 三女以降
北西 脳、心臓、肺 六白金星 主人

コの字型の家だけでなく、どのような形状の家でもこのように多方面から鑑定をしていきます。

コの字型の家は「太極(家の重力中心)が家の中に無いこと」「家の中心部分に引っ込んでいる部分(欠け)がかかること」「引っ込んでいる(欠け)部分のエリアが広いこと」など、家相鑑定上の悪い(凶)と判断する内容がいくつも重なる形状にあたります。

もし、このような形状の家に住んでいるとしたら、部屋として使えるようにリノベーション(リフォーム)しましょう。かなり高額な工事になると予測されますが、お金に換えることのできない健康や幸せな生活を取り戻すことができます。

まとめ

家を建てるには高額な資金を投じます。せっかく一大決心をして建てた家がコの字型やロの字型だった場合、幸せな生活をおくることができない可能性が高いのです。それでは元も子もありません。家族が健康で充実した生活をおくることを考えた場合、コの字型やロの字型の家は建てないようにしましょう。


家相(間取り)が変われば人生が好転する

これまで運がないと感じたり、どれだけ頑張ってもうまくいかなかったりすることはないでしょうか。

例えば仕事であれば、ブラック企業で働いていて収入や休みが少なく、労働時間が長いわりに給料は良くないことがあります。その場合、体が疲れ切っていて調子が悪いです。

また健康であれば、「脳梗塞になった」「がんと診断された」「ヘルニアになった」などを含め、何だか体調がすぐれないことがあります。

家族関係も大きな問題です。夫婦仲、息子、親、兄弟との関係が冷えていると家で過ごすプライベート時間が居心地の悪いものになります。他にも人間関係という意味では、上司・部下、同僚、ママ友、近所づきあいなども関わってきます。

こうした問題を抱えている人の家相・風水を私は長年みてきました。それらに共通することは、どれも家相が悪いということです。例えば仕事運のない人は「仕事で信頼されにくいとされる間取りの家」に住んでいます。健康に問題のある方は「健康を害しやすい家相の家」に住み続けています。

そこで家相(間取り)を変えれば、1年以内にそれまでの人生が好転するようになります。