家を建てる際に、「中庭が欲しい」と考える方がいらっしゃいます。中庭を持ちたい理由を伺うと「自然を身近に感じたい」「移り行く四季を眺めたい」「グリーンに癒されたい」などが多いものです。

確かに、中庭はどの部屋からも眺めることができます。木々の成長や季節の移り変わりを感じ、日ごろの疲れも癒される事でしょう。また、家の中心部分に屋根が無いので、家全体が明るくなります。

しかし、家相学の観点から見ると、中庭のある家は大凶です。

中庭を設けるとなると、家の形が「ロの字形」か「コの字形」になります。これらの形は、世間で言うところの「不幸」に見舞われる家の形なのです。ですから、中庭を作ってはいけません。

なぜ、そのように考えるのか中庭があることのメリットも含め、家相鑑定上、中庭を大凶と考える理由を解説していきます。

中庭を設けた場合のメリット

中庭を作ると、家の中心は屋根の無い「外」となります。外ですから、当然太陽が出ている間は、自然と光がたくさん降り注ぐ状態です。その結果、家の中に光を取り込む「採光」の問題を抱える場合は、とても有効な手段となるでしょう。

彩光の問題とは、都会の住宅地の場合、隣の家との距離が近いため、窓があっても光が入りにくいことによって、生じる不具合の部分です。また、敷地が狭いかったり、隣接する建物の高さが高かったりすると、風通しが悪くなる場合もあります。

採光と風通しは、快適な生活に欠かせない要素です。そのため、「限られた敷地内に、いかにゆったりとした快適な空間を作ることができるか」が、設計者の課題となります。

それらの対策としてよく使用される方法としては、「天窓(アップライト)」を設けるか、「中庭」のある家にするかのいずれかの場合がほとんどです。

一見すると、窓のない空間のように見えても、実は天井部分に窓があり、日中は自然の光が入るため明るさが保てるというような家が最近増えてきています。

また、中庭をテラスのようにしたり、ウッドデッキにしたりして、部屋の延長部分として使用しているケースも見られるようになりました。お子さんやペットの遊び場として使用したり、家族でバーキューをして楽しんだり、近所からの視線を気にすることなく、安全に屋外のスペースを楽しめるメリットがあります。

中庭を囲むようにして部屋を配置しすれば、家族によっていろいろな楽しみ方ができる上に、採光や通風の問題も解決され、良いことだらけのような気がするのではないでしょうか。

しかし、家相学の観点から見ると、中庭は大凶なのです。

この後、中庭が家相学でみると大凶と判断する理由を解説していきます。

なぜ、中庭は大凶なのか

家庭内の安定感が欠落する

家相を見る際には、家の中心部を非常に重要な場所として考えます。家の中心の状態が「その家では何を中心に生活が営まれているのか」を表すからです。家の中心の使われ方で理想的な状態とは、どんな状態でしょう。

それは、家族みんなが集まり、明るくあたたかい空間として使われている状態です。

ですから、家の中心は、リビングやダイニングなどに使用し、家族みんなで会話や食事を楽しむための明るく、あたたかい空間として機能していることが理想的な間取りと言えます。

しかし、たいていの場合中庭は、屋根を設けられておらず「外」になります。さらに中庭は、家の中心部分に位置していることがほとんどです。明るさはあるかもしれませんが、家族が集まるあたたかい空間になることは、まず無いでしょう。

つまり、中庭が家の中心に設けられ「外に家の中心がある」とは、家庭生活に安定感が無く、家族間の関係性が冷めていて、あたたかみを感じられず、意識が家庭内に向かず、外へ外へと行ってしまうことを表しています。

簡単に言うと、家庭内(夫婦、親子、兄弟などの関係性)が冷め切った状態になるのです。

内臓疾患など体調不良に見舞われる

家相学では、家の形を人の体とリンクさせて考える見方もあります。それぞれに該当する部位があり、北を泌尿器・腎臓・生殖器、南を首から上・目・心臓や脳の循環・血圧などと言ったように、各方位に分担されるのです。

家として、屋根・床・壁があり、外気と遮断された空間は、身体として機能している部分と考え、引っ込んでいるなどしていて、無い部分(外)になっていると、その担当する部位に不調が起きる考えるのです。

「家の中に庭を作る」ことは、その部分が無い(欠けている)のですから、中庭を置いている部位の臓器が悪くなるなど、体調不良となる可能性があると考えます。中庭が家の中心にある場合、身体で考えると中心は内臓です。ですから、中庭のある家に住む家族には、内臓疾患を患う家族がいらっしゃることが多い傾向にあります。

住んでいる家の形は、住人全員に何らかの影響を与えてしまうものです、家族のうち、複数の人の体調が悪い場合、家系だと考えられることが多くあります。しかし、そうでないケースもあるのです。同じ家に住んでいるわけですから、同じような症状に悩まされて当然ではないでしょうか。

つまり、家族で同じような体調不良で悩まされる場合、家系ではないと考えてほしいのです。このようにお伝えして、家の形を修繕し、体調を回復されたケースが実際にあります。

もし、この記事を読んでくださっている方の中で、そのようなことで悩んでいらっしゃったら、家系だとあきらめず、家の形を見直してみましょう。そして、もし、該当するならば、リノベーションをして今すぐ中庭をつぶしてください。

湿気が溜まりやすく家の劣化が早い

庭木や池を置いた場合

中庭と言えば、木や花などの植物を植えてある場合がほとんどではないでしょうか。中庭を設けたい方の目的の一つとして、各部屋から自然の緑を眺めたいとの思いがあるからです。

グリーンは、確かに心に平安を持たせてくれて、落ち着きや癒しを与えてくれるものです。

しかし、家を建築する方の考え方からすると、湿気が溜まりやすく、壁が多くなる分、施工費もかさみます。また、シロアリなどの害虫が繁殖するリスクもあるのです。

中庭に池を作るとなると、さらに湿気の問題が深刻化します。池は常に水が溜まっているため、その周辺を乾燥させることは不可能です。いくら屋根が空いていると言っても、ジメジメした空気が家の中心に漂うことは避けられません。その結果、カビや結露に悩まされる生活となるのです。

湿気やカビなどの発生は、家の寿命を縮めるだけでなく、ジメジメとした悩み事の多い生活になってしまいます。

ウッドデッキの場合

「中庭として庭木を植えず、ウッドデッキだけを設けるから、その点は大丈夫だろう」などと考えてはいけません。ウッドデッキを設置しても、屋根が無ければ「外」としての扱いとなり、「欠け(凶)」には変わりないからです。屋根・床・壁があり、外気と遮断されていないと、家の中とはみなされません。

また、ウッドデッキを設置すると、床下に湿気が溜まりやすくなります。木材でできているウッドデッキは、特に湿気が溜まると、劣化が早まってしまうものです。もし、家と接続している部分が朽ちてしまうと、家の外壁を傷めることになってしまいます。樹脂製でも、それなりにお手入れをしておかないと朽ちていくでしょう。

ウッドデッキの設置に関しては、家の中心でなかったとしても、メンテナンスにかかる手間や費用もしっかりと考えていかなくてはならないのです。

いずれにしても、先ほど述べたように、家の中心は、その家での生活の中心であり、健康のバロメータともいえる場所です。その部分が、白アリにやられていたり、湿気が多く常にジメジメとしていたり、ウッドデッキが朽ちているとなると、家庭内が腐っている状態と言えます。いろいろな問題を抱え、悩み苦労することになるでしょう。

「困」は家相から生まれた漢字

出典:KEI BLOG

この間取りプランは、家の中心に木を1本植え、さらに周りをウッドデッキで囲っています。明るさは確かに良いでしょう。しかし、この間取りでは無駄なスペースが多く、冷暖房の面からみても問題がありそうですし、全体的に見て生活しづらいのではないでしょうか。

家の中心にウッドデッキを設置することの弊害については、先ほど述べましたので、ここからは、家の真ん中に木を1本植えることによって起こる問題について解説していきましょう。

「困」の字に込められた先人の思い

漢字は先人たちの知恵や経験などを文字として表したものとされています。そんな漢字の中にある「困」は家相の考え方から生まれた文字です。

「困」は、困難、困窮、困惑、困苦、貧困、困憊(こんぱい)など、こまったり、苦しんだりする状態を表す際に使われます。

漢字は現象を形として表しているものが多く、この「困」は、四角い家の真ん中に木が1本あると困りごとが起こると示しているのです。

こういうと、今どきそんなことは無いとか、迷信だとか言われることでしょう。しかし「漢字になる」ということは、それだけたくさんの事例があり、先人たちが後世に伝えたかったことと言えるのではないでしょうか。
ときどき「中庭に1本の木を植えて、部屋から季節によって変わる木の変化を楽しみたい」「窓から見る中庭を風景画のように演出したい」「リビングのアアクセントとして木を使いたい」などと憧れる方がいらっしゃいます。近頃の住宅メーカーや工務店のホームページでもよく見かけるようになりました。

しかし、ここまで述べてきたように、家の中に中庭を設け、木を1本だけ植えるなどということは、絶対にやめてください。悩みや苦労が絶えない生活となります。

庭を楽しみたいのであれば、家の中に中庭として設けず、家の外に作ってください。リビングから眺めたいのであれば、そのような配置になるように工夫しましょう。

まとめ

中庭を設けて植物を植えることで、インテリアとしても癒しとしても活用したいと考える方がいらっしゃいます。確かに、家の中心にグリーンがあると、癒されそうだと思う気持も分かります。

しかし、ここまで述べてきたように、家の中に中庭を設けることは、家相学の観点から見ると「大凶」となります。特に、家の中心に設けてしまうと、悩み苦労の絶えず、生活に安定感がなく、家族仲も冷めたものとなり、さらに、内臓疾患に悩まされる家族が出てきてしまうことでしょう。

家の中心ではなかったとしても、庭は家の外に設けてください。

もし、今現在お住いの家に中庭があり、このページで解説したことに心当たりがあれば、すぐに部屋として機能する空間になるようにリノベーションを施しましょう。


家相(間取り)が変われば人生が好転する

これまで運がないと感じたり、どれだけ頑張ってもうまくいかなかったりすることはないでしょうか。

例えば仕事であれば、ブラック企業で働いていて収入や休みが少なく、労働時間が長いわりに給料は良くないことがあります。その場合、体が疲れ切っていて調子が悪いです。

また健康であれば、「脳梗塞になった」「がんと診断された」「ヘルニアになった」などを含め、何だか体調がすぐれないことがあります。

家族関係も大きな問題です。夫婦仲、息子、親、兄弟との関係が冷えていると家で過ごすプライベート時間が居心地の悪いものになります。他にも人間関係という意味では、上司・部下、同僚、ママ友、近所づきあいなども関わってきます。

こうした問題を抱えている人の家相・風水を私は長年みてきました。それらに共通することは、どれも家相が悪いということです。例えば仕事運のない人は「仕事で信頼されにくいとされる間取りの家」に住んでいます。健康に問題のある方は「健康を害しやすい家相の家」に住み続けています。

そこで家相(間取り)を変えれば、1年以内にそれまでの人生が好転するようになります。